鉄道/観光・イベント列車

南九州を走るユニークな観光特急「指宿のたまて箱」

九州新幹線全線開業を機して、JR最南端の路線・指宿枕崎線に新しくユニークな観光特急列車「指宿のたまて箱」が走り始めた。JR九州の個性的な列車群のデザインを手がける水戸岡鋭治氏の最新作でもあるこの列車は、型破りのところが多々ある。外観も車内もユニークな列車は、九州新幹線で鹿児島中央に着いた客をさらに南の温泉地・指宿へといざなってくれる。関西から日帰りも可能になった南九州。その旅の魅力を紹介しよう。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

南九州を走るユニークな観光特急「指宿のたまて箱」

2011年3月12日の九州新幹線全線開業を期して、JR最南端路線である指宿枕崎線の鹿児島中央~指宿(いぶすき)にユニークな観光特急がデビューした。愛称も個性的な「指宿のたまて箱」。指宿付近に伝わる浦島太郎伝説に因むものだ。車体も見てびっくりだが、車内も開けてびっくりの正に「たまて箱」。どんな列車なのか、さっそくご紹介しよう。

「指宿のたまて箱」のユニークな外観

「指宿のたまて箱」正面

「指宿のたまて箱」正面。左右で色が異なる白と黒の塗り分けが斬新だ

白い海側の車体

車体の海側は真っ白に塗られている

「指宿のたまて箱」(略称は「いぶたま」)は、JR九州の観光列車「はやとの風」「いさぶろう・しんぺい」、JR西日本の「みすゞ潮彩」と同形式のローカル線用ディーゼルカー・キハ40系を大改造した車両だ。

 

真っ黒な山側の車体

山側は、真っ黒な車体だ

見てびっくりするのは、車体の塗装。正面が左右で黒と白に塗り分けられ、側面もその塗装が続く―――すなわち、海側が真っ白、山側が真っ黒と左右で違った色に塗り分けられているのだ。

 

車体に描かれたロゴなど

白い車体に描かれたロゴなど

その上、「指宿のたまて箱」の文字のみならず、IBUTAMAというローマ字表記や、たまて箱のイラスト、たまて箱を包んでいるひもをアレンジしたストライプが賑やかに描かれている。

では、車内を見てみよう。

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