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ワクチンで予防できる狂犬病や伝染病(4ページ目)

ワクチンで予防できる犬の伝染病。その病気にはどんなものがあるのでしょうか。また、ワクチンの接種時期は? 犬のワクチンについて知っておきましょう。

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド


予防接種は1年に1回? 3年に1回?

これら感染症の予防ワクチンは、その後は定期的に再接種をする必要があり、これまでは年に1回と言われていました。ところが近年になって、コアワクチンはもっと長期にわたって効果が持続するとされ、3年に1回の接種でもよいというガイドラインが「AAHA(アメリカ動物病院協会)」より発表されました。

日本ではまだ3年に1回を推奨する動物病院は少ないほうだと思いますが、これによって、年に1回を推奨する病院と3年に1回を推奨する病院とが混在する状況となっています。私達飼い主としては、どちらがいいのか?と頭を悩ませる状況となっているわけです。

これは今後、整理されていくことになるのでしょうが、ワクチンはやはり薬。必要以上に体に負担をかけないために3年に1回を選択するのか、それともできる限り確実に予防するために年に1回を選択するのか、これは飼い主である私達の考え方にもよると思います。場合によっては複数の動物病院を訪れ、話を聞いて、総合的に判断するのもいいでしょう。納得できる選択をしてください。

ワクチンを接種したからといって100%安全なわけではない

最後に、ワクチンを接種したからといって100%確実に感染症を予防できるというわけでもないということを覚えておいてください。人間でもそうですが、稀にワクチンを接種しても抗体をつくりにくいタイプ(ノンレスポンダー)、抗体が少ししかつくれないタイプ(ロウレスポンダー)の個体がいます。きちんとワクチンを接種していたにもかかわらず、ジステンパーに罹ってしまった子も実際にいます。

万が一にもそういうこともありうるのだということは、頭の片隅に置いておいたほうがいいと思います。しかし、愛犬の健康を守るためには大きな効力をもつワクチンです。無理のない範囲、かつ必要な範囲でワクチンを接種してあげましょう。追加接種の時期を忘れないように、愛犬日記にでもメモをしておき、しっかり接種をしてあげてくださいね。

(参考文献)
「主要症状を基礎にした犬の臨床」デーリィマン社
「犬の病気と健康を考える本 犬のお医者さん」主婦と生活社など
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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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