最近CMでも盛んにやっている、au携帯電話の
iidaシリーズ。
そのiidaでなんとも愉快でスタイリッシュな充電器をデザインしたのが、
MicroWorksの海山俊亮さんです。
会うといつも、エッジの効いた自分らしいおしゃれファッションで登場
する海山さん。
一見どこにでもある日常的な普通のもの、そこにユーモアとセンスを
ひょいっと一捻り加えて、思いがけない革新的なデザインを発表しています。
そんなプロダクトデザイナー、海山さんにお話を伺いました。
そこにあるという、存在感が嬉しい充電器

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左は昨年秋に発表されたプロトタイプ。右が製品化されたもの。
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「もうひとつのケータイライフ」をコンセプトに立ち上がった、another work*sというauの新しいプロジェクト。
携帯電話をインテリアやファッション、アート等と融合させ、
全く新しいモバイルライフを提案する、「Mobile in Forest」というエキシビションが
昨年の夏に行われました。
インテリアショップCIBONEがプロデュースした会場は、 まるで森の中のように木々が生い茂っ
たディスプレイで、ケータイをキーワードに発表されたアートやデザインが、
ジャングルに潜む動植物かのように展示されていました。
そこでもひときわ異彩を放っていたのが、海山さんのデザイン。
(やってくれました!と正直ときめくような気持ちでした。)
それは、携帯電話の充電器を植物の蔓(ツル)のように見立てたもの。
そこに“充電器(何かとじゃま。できれば見せたくない。)”というわずらわしい感情はありません。
まるで携帯電話から自然ににょきにょきと伸びてきたかのように、
緩やかに楽しげに絡まっているのです。
くねくねと不自然に曲がるコードにはイライラしても、
それが植物の蔓ならイヤじゃありません。充電器があることで、場が和んじゃったりするのです。
これは絶対商品化して欲しいー!
と密かに熱望していたところ、晴れて発売されることになりました。
(しかしauのwebサイトでは既に完売のもよう・・・)。
発想の転換はドローグデザインの影響

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初期の作品でもこのセンス!自らアパレルショップに持ち込んで販売した。
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子供の頃はどこにでもいる普通の子だった、という海山さん。
「ゲームやったり、マンガ読んだり、他の子と特に変わらなかったです。
もの作りは小さい頃から好きでしたが、そんな子はいっぱいいますよね。
ただ、若干妄想好きだったかな(笑)。絵を描いて、その中のキャラクター
について細かく設定するのが好きだったんです。
どんな性格でどんな家に住んでいて、回りの環境とかを考えるのが楽しかった」。
その後、高校生くらいから漠然とインテリアに興味を持ち始めたそうですが、
18歳のときに、OZONEで開催されたドローグデザインの展示を観て、
大きな衝撃を受けます。
「背中をどんと突かれるような衝撃でした。
自分の人生を決めた、といっても大げさではないかもしれません。
今まで、デザインの表面的な部分しか見ていなかった自分にとって、
コンセプチャルな表現という視点は、全く新しい感覚でした。
日々の暮らしに使われるありふれた道具が、
ドローグデザインによって非日常的でユーモラスな体験に変わる、
その発想には本当に驚きました。
その頃から、インテリアといっても家具よりプロダクトの方へ気持ちが
移行していったんです。より身近で普段に使えるものを、
枠に捉われることなく自由にデザインしたいと思いました」。
海山さん自身も愛用している書類ケース。メカニックなデザインもカッコイイ。
学生時代から自主的に作品を製作・発表していた海山さん。
卒業と同時に独立して、MicroWorks(マイクロワークス)を立ち上げました。
最初の頃は副業もしつつ、営業からwebの製作まで、できることは何でも自分でやったそうです。
作った作品も自分で在庫を持ち、アパレルやインテリアショップに自ら売り込みました。
「作りたいもの、やりたいことははっきりしていました。
今自分が思い描いたものをきちんと形にしていきたい、
という気持ちが強かったですね」。
こちらはブックカバー版。クローバーの栞も気が利いてる!
次ページでは、さらに海山さんをインタビュー。アトリエも見せます。