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介護職の1000万円プレイヤー

介護職の離職率の高さは、給与が上がればそれで問題解決となるのでしょうか。給与アップは不可欠ですが、将来に夢が持てるような環境を整えていくことも必要では?

執筆者:宮下 公美子

男性が結婚退職せざるを得ない仕事


2008年7月の「あなたの一票」で、「介護職の離職率を下げるためには何が有効?」というアンケートを採りました。結果、76%の方が「給与アップ」を選び、ダントツのトップ(詳しい結果はこちら)。それだけ、いまの介護職の給与水準が低いということだと思います。実際、男性が結婚、あるいは子どもができて、家族を養うために退職を余儀なくされる職種など、あまりないですよね。

テレビマン
給与の安さと仕事の過酷さは、マスコミ業界の新人アシスタントディレクターやカメラマン、ライターなどにも共通するものがある
しかし、全くないわけではありません。
たとえば、マスコミ業界でも、新人のTVアシスタントディレクター。テレビ局ならともかく、下請け会社などは給与水準が低いうえに、労働時間が長く、現場では先輩から厳しい指導を受けるなど、非常に過酷な仕事です。駆け出しのカメラマンやライター、それにデビューしたばかりのタレントなどは、まず仕事にありつくことに苦労しますし、当然、収入は相当少ないものです。

俳優として活躍している知人は、名前が売れるまでずっとガソリンスタンドでアルバイトをしていました。また、カメラマンの知人は長い間、奥さんとの共働きで家計を維持していました。仕事が軌道に乗るまでの間、周囲からは、いつまで先の見えない仕事を続けるつもりか、と言われていたものです。

しかしそれでも彼らは、「給与水準が低いから何とかしてほしい」と言うことなど、ありませんでした。

それはなぜか。
ひとつには、自分自身で夢を持ち、好きな仕事に取り組んでいたから。もう一つには、いい仕事をしていけば、いずれは評価されるときが来る、そうすれば収入も増える、つまり収入は実力次第、と考えていたからだと思います。また、周囲から「カッコイイ」と言われる仕事だったことも、もしかしたら気持ちの上ではいくらか支えになっていたかもしれません。

さて、では介護や福祉の仕事について考えてみるとどうでしょうか。
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