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胃腸内を磁場を使って自在に移動撮影 カプセル型内視鏡から無線送信

カメラのついた管を口から入れる検査の苦痛から開放してくれる、内視鏡が実用化されてきた。カプセル型の内視鏡であり、錠剤のように飲むだけで胃の中だけでなく、小腸の中までも撮影できる。

執筆者:木村 勝己


小腸の撮影にカプセル型内視鏡


人指し指ほどの太さの管を口から入れての内視鏡の検査は苦痛であるが、その苦痛から開放してくれる内視鏡が実用化されてきている。

カプセル型の内視鏡であり、錠剤のように飲むだけで胃の中だけでなく小腸の中までも撮影できる。

小腸は複雑に曲がりくねっており長さも6m位ある。このため今までの内視鏡では精密な検査は難しかった。

ミサイルの研究者の閃き

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錠剤のように飲むだけで、小腸の中も撮影し約8時間で終了する。写真:Given Imaging Ltd.

 

イスラエルでミサイルの先端に小型カメラを装着して発射し、ターゲットに命中する直前まで撮影した映像を基地に送信する研究をしていたガブリエル・イダン氏は、友人の腹痛による検査をきっかけに小腸の中も検査が出来る内視鏡の検討を開始する。

国家公務員であるイダン氏は、研究室でスタッフの一人がビタミン剤の入ったカプセルを飲むのをみて閃き、カプセル型胃カメラ開発をスタートした。1981年のときである。

それから20年たち、ミサイルの開発をしていたギブン・イメージング社(Given Imaging Ltd.)は、カプセル型内視鏡“M2A”を実用化した。M2Aカプセルの中にはマイクロチップカメラ、フラッシュ用LED、RFトランスミッタ・チップ、アンテナ、酸化銀電池×2などが搭載されている。

そして検査方法は次ページのような仕組みだ。
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