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内窓リフォームは本当に快適?省エネ?(2ページ目)

住宅エコポイントで注目を集めている二重窓(サッシ)。断熱効果がアップして居住性が高まり光熱費もお得というのが売り文句なのですが、本当に快適&省エネになるのでしょうか。実際にリフォームをしたケースをご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド


6箇所約34万円で暑さ寒さが和らいだ!

二重サッシ工事中

キッチン出窓の室内側にも内窓を取り付けて、断熱性を向上させました。

Hさんはリフォームを検討していました。同居しているご両親が体調を崩しており、お部屋の寒さを訴えるようになったからです。ご両親の心労を考えると新居への引っ越しも難しいため、速やかに工事が終わる二重サッシリフォームに注目しました。最終的にはLDKの4箇所、寝室、浴室の合わせて6カ所の窓を二重サッシにすることにしました。驚いたのは全部の窓をリフォームしても、工期が1日で済むというのです。これならご両親にわずらわしさをかけることも最小限になりそうです。

二重サッシ取り付け後、早速ファンヒーターを使ってみました。お部屋の暖まり方が以前とかなり違っているようです。試しに二重サッシの内側窓を開けたまま、ファンヒーターを使ってみたところ、ご両親が「スースーする感じがして寒い」と一言。やはり断熱性についてはかなり効果があるように思われます。光熱費で調べてみても、お部屋が暖まった時にファンヒーターをこまめに消す習慣が付いたせいか、灯油の消費量が約2~3割減少したそうです。

ただHさんのご両親は、二重サッシリフォームのデメリットも話してくれました。空気の入れ替えをしたいような時も、結局サッシが2つあるためそれぞれを開けないとなりませんし、屋内側の新しいサッシが屋外側サッシに比べて、なんとなくサッシの滑りがぎこちない気がするとのことでした。メーカーの方に話を聞いたところ、既存住宅の窓枠の内側に取り付ける関係上、サッシの枠自体にわずかな伸縮性があり、その結果サッシを開ける際の違和感につながっているのではないか、とのことでした。

1点だけ気になったものの、総じてHさん、そしてご両親は今回の二重サッシリフォームに合格点をつけているようです。「窓からの冷気の侵入はやはり馬鹿にできないんですね」というHさんの一言が、窓の断熱性の大切さを教えてくれました。

【Hさんの二重サッシリフォーム費用】
窓6箇所 約34万円


カタログ値を鵜呑みにせず、我が家にふさわしい選択を

今回は2つの事例をご紹介しましたが、どちらも二重サッシリフォームに成功したケースと言えるでしょう。ですが、メーカーカタログなどに記載されている光熱費削減金額は、ある一定の使用条件を設定しているため、Kさんのケースのように今まで使っていなかった部屋を使うようになり、光熱費アップになってしまうこともあるのです。カタログ値をそのまま解釈するのではなく、我が家の暮らし方をシミュレーションしてみて、光熱費だけでなく居住性を高めるためのリフォームであるということを忘れないようにしましょう。


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