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夫婦で悠々自適は実質何年?~共働きのリタイア

共働き夫婦が、2人で老後を楽しむことのできる時間は、夫婦の年の差やリタイアの年齢によって変わってきます。今回は、共働き夫婦の老後の時間とライフプランについて考えます。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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夫婦で悠々自適に暮らせる期間は意外と短い!?

夫婦で悠々自適に暮らせる期間は意外と短い!?

夫婦共働きの方も50歳を過ぎた頃になると、リタイア後の生活費や介護・医療費など老後の準備資金について関心が高まります。この年代の共働きの方の相談内容として多いのは、老後にかかるお金と同時に、夫婦がいつまで共働きを続けるかということです。いつまで働くかは、老後のライフプランとそれにかかるお金について考えなければなりません。そこで今回は、共働き夫婦の老後の時間とライフプランについて考えてみたいと思います。

【記事のインデックス】
夫婦で悠々自適は、実質何年?……1P目
共働き夫婦のリタイア時期は、どう決める?……2P目
老後のお金は、楽しみ資金と介護資金……3P目

夫婦で悠々自適は、実質何年?

■老後の期間はどのくらい?
人生の長さを計る基準として平均寿命というものがあります。総務省統計局の発行する「世界の統計2009年版」で、2006年時点の日本人の平均寿命は男性79歳、女性86歳で、男女共に世界第一位で、日本は世界の中でも長寿の国として知られています。

※ガイド平野泰嗣作成

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仮に定年退職を60歳として、それ以降の生活を「老後」として捉えると、老後の期間は男性19年、女性26年ということになります。更に厳密に考えると、60歳時点の平均余命(ある年齢の人々が、その後何年生きられるかという期待値)は、男性22.58年、女性28.12年なので、そちらを老後の期間と考えることもできますが、ここでは平均寿命を用いて説明しています。

■健康でいられる時間はどのくらい?
寿命が尽きるまで元気で過ごすことができれば一番幸せなのですが、残念ながら中には、認知症になったり、病気やケガなどで寝たきりになったりすることも考えられます。WHO(世界保健機構)では、日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間を「健康寿命」と定義し、2000年6月以降、加盟国の健康寿命を公表しています。

「世界の統計2009年版」より、2003年時点の各国の健康寿命の順位は下表の通りです。日本人の健康寿命は、男性72歳、女性78歳で男女共に世界第一位で、平均寿命と合わせて考えると、世界一健康で長生きできる国ということが言えます。特に女性の場合、2位以下の国に3年の差をつけていることには驚きです。

※ガイド平野泰嗣作成

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必要なお金を別として、健康で悠々自適の生活をすることができる老後の期間は、男性12年、女性18年ということになります。この期間を長いと考えるか、短いと考えるかは、人それぞれだと思います。

>>2人の老後の時間とリタイア時期の関係は?

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