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対談 ~エノテカノリーオ~(6ページ目)

「エノテカノリーオ」の斉藤典生シェフとの対談記事です。シェフが料理をはじめたきっかけや、普段は聞けない裏話などを、こと細かくご紹介します!

執筆者:来栖 けい


大満足のランチ!

来栖:やっぱり女性のお客様が多いですか。

斉藤:そうですね。あんまり若い方はいないかな。30歳以上。夜のコースは6,000円ですが、原価を考えればそんな安くはないと思います。


厚岸産生牡蠣 ヴィンサントビネガー風味のクレソンサラダ添え
「厚岸産生牡蠣 ヴィンサントビネガー風味のクレソンサラダ添え」。牡蠣の風味がたまりません!
来栖:でも満足度を考えると、6,000円以上の価値ははっきりと感じられます。単純に考えて、これだったら安いな、と考える内容ですよ。夜は、冷前菜と温前菜、パスタ、メイン、ドルチェ。昼は、前菜1品にパスタ2品が選べて、メイン、ドルチェ。それで4,500円ですもんね、一番上のコースが。

斉藤:お昼は混みますね、本当に。


ホタルイカと菜の花のリングイネ
ルッコラの代わりに菜の花を使った「ホタルイカと菜の花のリングイネ」。
来栖:ボクはレストランって、できる限り夜のメニューを食べたい人なんですよ。ランチコースって、「あ、ランチね」というものが圧倒的に多いから。またここのランチコース食べたい、ってことがほとんどないです。でもここはパスタも2品食べられるし、それがすごくおいしいし。ここはお昼もかなりイチオシですね。このあいだも突然時間が空いたから来ちゃいましたもんね。偶然空いててよかった(笑)。こういう系統の料理じゃなくて、例えば濃い料理ばっかり食べてる人でも、ここの料理を食べればそのおいしさはわかると思うんですよ。

斉藤:普通にやってるだけだからね。

来栖:その普通がいいんですよ。それを続けてるわけですからね。あ、それから、ドルチェもおいしいですよね! アイスクリームとかソルベとか。

斉藤:いや、普通ですよ。


ドルチェ盛り合わせ
「ドルチェ盛り合わせ」。この日のアイスクリーム&ソルベは「栗」、「苺」、「ライチ」。中央が「カタラーナ」です。
来栖:いやいや、どこでもアイスクリームとかソルベはありますけど、全然違いますよ。今日のライチのソルベははじめて食べたんですけど、文句なしに美味。アイスクリーム自体がおいしいから、安心してどの味も食べられるんですよね。あ、そうそう、忘れてならないのが「カタラーナ」! これだけは毎回必ず食べますよね、ボク。あ~、話してるだけでよだれが…(笑)。


厨房の雰囲気もすごくいいお店です!

金目鯛のポワレ タプナードソース
アンチョビやオリーブを使ったソースと好相性の「金目鯛のポワレ タプナードソース」。
─独学で料理を学ばれたというのは?

斉藤:今は本がありますから。「専門料理」とかね。でも技術的なことは、佐藤なんかには負けますよ。それが独学の弱さだよね。まな板の使い方ひとつとっても、勉強ですよ。ひとりでやってると、大きなまな板で、ここで野菜、ここで肉、ここで魚とか決まってくるんですよ。忙しいといちいち洗えないから。でも佐藤は、小さいまな板で、野菜切って洗って、魚切って洗って。そういう世界を知らなかったから。自分で考えてやってましたからね。それをみて「なるほどね」と。魚の下ろし方なんて一番下手かな。それは素直に認めるし(笑)。でも料理の方向づけとかは自分でやっているから、私が優れていると思いますよ。経験とか、自分が食べたい、から始まっているから、こういう風にバランスよく食べたい、と言うのが基本だから。

来栖:ボクもそれが一番理想だと思いますよ。ボクがもしレストランを持つとしたら、迷わず自分の食べたいもので勝負します。

斉藤:佐藤がいるから、バランスはいいんですよ。経験から料理作っちゃうでしょ。私が見ているからちょうどいいんです。たまにぶつかりますけどね。

来栖:佐藤さんはいつ頃からここの厨房に?

斉藤:去年の夏から。その前にイタリアから戻ってきて、一時期丸の内のお店で働いていたんです。その後うちのホームページをみて、こういう料理がやりたい、と。たまに、「そんなのイタリアでは入れないって」とかいわれたりするんだけども、日本にあるんだから、やれって言うんですよ。

来栖:それはお互いにとってもいいじゃないですか。バランスがね。年齢的に差はありますが、ボクから見ていてもそういう差を感じさせないですよね。厨房がとてもいい雰囲気になってますもん。

斉藤:殴ったりとか、そういう厨房もあるらしいですよね。

来栖:食べてるときでも、厨房でシェフががんがん言っていたり。それが見えちゃうところなんて最悪…。食べていて気分が悪くなってきますからね。でもここは本当いいレストランですよね。


「エノテカノリーオ」のオールアバウト記事はこちら

「エノテカノリーオ」は、来栖けい最新刊「シェフと美食の王様 選び抜かれた最高の料理人11名と究極の680皿」の中でも大きく紹介しています。

「美食の王様 来栖けい オフィシャルHP&ブログ」

<店データ>
■エノテカノリーオ
所在地:東京都新宿区愛住町9-5 テラス・コジマ1・2F
TEL:03-5919-2822
営業時間:11:30~13:30L.O./18:00~21:30L.O.
定休日:水曜日
東京メトロ丸ノ内線四谷三丁目駅徒歩3分
地図:Yahoo!地図情報
HP:エノテカノリーオ
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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