大阪グルメ/大阪のフレンチ

Hajime(レストラン ハジメ)(2ページ目)

今、関西最高のフレンチレストランである「Hajime Restaurant Gastronomique Osaka Japon」。類稀なセンスから生み出される料理世界は、まさに次世代フレンチのフラッグシップといえるでしょう。

執筆者:麻生 玲央

Le Menu saveur et creation 2009

では、デジュネ7,875円コースから御紹介します。

・debut
アミューズ。
驚くほどの調和を魅せつけるアミューズ。
アミューズは、胡麻やコリアンダーを混ぜた生地をシガレット状にし、その中に、一週間も熟成させた大分県産「石垣鯛」のカルパッチョと、トマト、赤ピーマンのソルベを入れた逸品。手で口に運び、一口でいただく仕様なのですが、口に入れた途端、その衝撃と口内の温度で一度にハラリと砕け散り、エージングされた鯛の旨味、トマトと赤ピーマンの香り、生地のスパイシーな風味が渾然和気となって拡がり、数秒後には夢心地を残し、融け消えていくのです。

もう少しだけこの味わいを持続していたい! と思う反面、この一瞬だけの儚さが、何とも記憶に残る余韻を残すのでしょうね。


・oeuf
ウフ
黄身本来の味わい(本質)がストレートに味覚へと届く。
そして、次に登場したのは「ウッフ」! これは後述する「ミネラル」同様に「ハジメ」スペシャリテの一つで、一般的なウッフ(ア・ラ・コック)とは違い、ペッシュ(桃)が入っているのが特徴です。ウッフに関しては、今までも様々な店で食べてきましたが、このウッフは、今まで食べてきたウッフとは明らかに違う味わい!

構造的には、石本農園の昔ながらの卵(黄身)を使い、そこに、フランス産のペッシュ(桃)、エピス風味のクレーム、ローストしたクラッシュアーモンド、シェリーヴィネガーを上から掛けてあるのですが、これが一口目で、目の覚めるような卵感(黄身感)が畳み掛けてくるのです。

ウフ・ア・ラ・コック。
私的ウッフ・ア・ラ・コック食史上もっとも心に残った逸品。
石本農園の、どこか懐かしさすら感じさせる卵の黄身は、ねっとりとどこまでも濃厚で、生卵をそのまま食べるよりも、遙かに「黄身(卵)」の味わいをストレートに伝えてくれる仕上がり! 卵(黄身)が主役としての存在感をアピールしているというよりも、周りの脇役(ペッシュのピューレやクレーム)が、主役の「黄身」を極限まで引き立てているよう。

とはいえ、クレーム部分だけを食すと、これがとても複雑性のある味わいがあるのですが、黄身部分と一緒に食べると、このクレーム部分が不思議なまでに黄身の風味を際立たせてることになるのです。これはホントに食べるサプライズ。エクセラン!

次ページでは、ハジメのスペシャリテを御紹介します
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