本命不在の今大会。混沌とする戦い
12/24の決勝戦を前に、準決勝まで勝ちあがったのはFC東京、名古屋、広島、そしてJリーグの下部組織ではない三菱養和の4チーム。日本クラブユース選手権でベスト4に残ったチームのうち、ここまで残っているのはFC東京だけで、準優勝だった東京Vと3位の柏はともに予選リーグで敗退している。唯一残ったFC東京は何と言っても選手層が厚い。梶山陽平以来3年ぶりにトップ昇格となった元U-16日本代表の権田修一、吉本一謙、森村昂太と同じく元U-16日本代表で現在チームでキャプテンを務める中野遼太郎のカルテットがチームの核となる。準々決勝の仙台戦でもGKの権田にピンチが訪れることがないほど終始試合を支配し続けて3-0で圧勝するなど、優勝の最右翼と言えよう。
その東京と準決勝で対戦するのが名古屋である。これまで目立った実績はなく、夏の日本クラブユース選手権でも予選で敗退したが、秋に行われた高円宮杯全日本ユースサッカー選手権では準優勝を果たし、今年の予選ではG大阪、広島、清水との激戦区を勝ち上がるなど、尻上がりに調子を上げてきた。名古屋の特徴はトップ昇格を果たした長谷川徹、吉田麻也、福島新太、新川織部の4人である。この人数はクラブ史上最高の数で、最後尾のGK長谷川から前線のFW新川までバランスよく配置されているため、この点が類似するFC東京との対戦は面白い。