サッカー/サッカー関連情報

モノ言う選手、中田英寿

中田が引退を発表した。29歳とまだ十分プレーできた彼の軌跡を追う。

執筆者:杉浦 義宏

中田の気持ちは伝えなければならない

中田英寿が3回目のワールドカップを終えて引退を表明した。若手の先駆者として海外へ飛び立ち、その後に続いた選手たちの先頭に立って日本人の海外進出の前例を築き上げた。しかし、その一方で日本人には珍しく言いたい事をはっきり言うスタンスは日本人選手やマスコミに大きな影響を与えた。

若い頃から跳び抜けた存在


中田が世間的に有名になったのはベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)に加入するかしないかの頃だったが、実はジュニアユースの頃から代表に選ばれ、その後もU-17、U-20でも選ばれ続けている。特にU-20ワールドユースでは1世代下にもかかわらず飛び級で選ばれた。この年は松田直樹(現横浜)も飛び級で選ばれたが、その他は2003年大会の平山相太と例が少ない事からも中田の凄さがわかる。

年上にも呼び捨て


技術が優れた選手は日本にも数多くいたが、大成した度合いでいえば中田ほどの選手はそういない。ジュニアユースの頃から代表に選ばれ続けたように経験も豊富だが、彼がそこまで成し得たのは物怖じしない性格にあるだろう。A代表での試合中に10歳年上の井原正巳(元横浜)や三浦知良(現横浜FC)を呼び捨てにした事は有名な話である。これは中田が調子に乗っていたとか礼儀を知らないとかというわけではなく、フィールドの上では年齢は関係ないという考えからだったのだろう。日本では珍しいことかもしれないが、海外では当たり前で、逆に敬語を使う方が珍しいのだから、中田の考えは海外的と言えるだろう。
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