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ジダン激白、“頭突き”の真相!

7月12日、フランス代表のジネディーヌ・ジダンは、フランスのテレビ、カナル・プリュスで、W杯決勝のイタリア代表マテラッツィに対する頭突きの理由について初めて口を開いた。

執筆者:斉藤 健仁

自分のしたことを後悔はしていない

テレビでその胸中を語ったジダン。彼の母親は“息子を誇りに思う”と語っているという。
7月12日、フランス代表のジネディーヌ・ジダンは、フランスのテレビ、カナル・プリュスで、W杯決勝のイタリア代表マテラッツィに対する頭突きの理由について初めて口を開いた。

「日頃から自分の子どもたちにも、あのような乱暴な行為はしてはいけないと言い聞かせてきている。このような説明をさせてもらうのは、あの試合を何億人もの人たち、子どもたちが見ていたためだ」

さらに「私はあの試合を見ていたすべての子どもたちに謝りたい。やったことについては言い訳も出来ないことだ。試合の前も試合中も、イタリアのチームに対しては何のいさかいも恨みの感情も持ったことはない」と付け加えた。

マテラッツィは前日、イタリアのガゼッタ紙で「ジダンは傲慢だ。“そんなにユニフォームがほしいなら後でくれてやるよ”と言った。だから僕は侮辱の言葉を投げかけたのだ」と語っていた。

ジダンもことの発端については、「マテラッツィは試合中に私のユニフォームを何度となく引っ張った。それで、“そんなことは止めてくれ。ユニフォームの交換は試合が終わってからにしようじゃないか”と私は彼に言ったんだ」と認めた。

ジダンは、マテラッツィが“テロリスト”だと言った報道は否定したが、「それを言ったら、彼は非常に厳しく、耐え難い言葉を私にぶつけてきた。私はそれを聞かないようにしようとしたのだが、かれは2度、3度に渡って同じ言葉を言い続けた。詳しくは言うつもりはないが、私の大切な女性たち、母と姉に対する、深く傷つける侮蔑の言葉だった。それで私はもう我慢できなくなってあの行為に出たのだ。もしあなた方があのような言葉を言われたらどうするだろうか」。

そして、「もちろん、あと10分で私のサッカー人生が終わると言うことは考えた。あのような形でキャリアを終えるのは残念でたまらなかったが、それでも私は自分がしたことに対して後悔はしていない。私だって何の理由もなしにあのようなことはしない。それなりの理由というものがあるからで、やはり人をそうさせた人間(マテラッツィ)も相当な責任は負うべきだと思う」とマテラッツィを非難した。

ジダンは、最後はこう締めくくった。

「挑発行為を行った人間も処罰されるべきだと思う。私は誰か個人を傷つけるつもりなど毛頭ない。しかし、私自身を守らなければいけないのだ」。

MVPは取り消されるべきか

果たして、この件についてジダンのしたことが正当だとは思わない。真実が知りたかったのだが、ジダンの告白は本当なのだろうか。FIFAはこの事件に関し調査を開始したため、場合によってはマテラッツィにも処分が下されることになるだろう。

ジダンもW杯のMVPを剥奪される可能性もでてきたと言われている。だが、この賞は記者の投票によって選ばれたものであり、それを剥奪する権利がFIFAにあるのだろうか。

そもそも、このMVPの投票システムは、決勝戦開始前から投票可能になっているのだから、当然それまでのプレーを見て誰がMVPかを判断していたことになる。もしあとから剥奪するくらいなら、レッドカードで退場した時点で、資格を取り消してMVP次点のイタリアのカンナヴァーロを繰り上げるべきだったのではないだろうか。

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