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雄大な干潟・河口域でシーバスを攻略!前編(2ページ目)

日中は潮干狩りでにぎわう干潟もシーバスの住処です。今回から干潟、河口域を攻めるたいと思います。

執筆者:中山 一弘

ウェーディング時の注意

26番
これは干潟の大潮の干潮時と満潮時を撮影したもの。干潮時は潮干狩りでにぎわうこの場所も……
26番
満潮時にはこのとおり、すっかり海に覆われる
ウェーダーを履いて水中に立つ。浮遊感と潮流や波を直接感じながら釣ることができるため、一種独特の雰囲気がある。シーバスが掛かれば自分も相手も同じ水の中ということもあり、ファイトもいつもとは少し違って感じられるはずだ。ガイドも大好きな楽しい釣りだが、何点か注意して欲しいことがあるので解説しておこう。

■装備をしっかりと

ウェーダーはフエルト底がオススメ。土砂がメインだが、場所によっては大きなゴロタ石を踏むようなこともある。入水時には海苔が付着しているところもあるため、汎用性が高いフエルトが一番マッチしているだろう。

また、ライフジャケットは必ず着用し、叉紐も絶対にセットしておくこと。ウェーダーを履いただけで転倒すれば、中に水が流入する。靴先に空気が集まるため、水中では足が上に行こうとするのだ。もし、ライフジャケットがなければ、人は海面に足が飛び出る形で浮遊する。絶対に起き上がれないため、必ず溺死するのだ。ライフジャケットをしていても叉紐がなければ、簡単にすっぽ抜けることもある。ウェアを着込んでウェーダーを着用。これだけでも自由度がかなり低いのに、転倒してライフジャケットがすっぽ抜けたら……。そんなことにならないよう、装備はしっかりとしておこう。

■日中に下見をしておくこと

釣りたい場所ができたら、必ず日中に下見をしておこう。なるべくなら、潮干狩りができるぐらい海面が低くなる大潮の干潮を狙って見に行ってみるとよい。河川が作るミオ筋が容易に確認できるはずだ。日中に見ておけば、夜間でも安心して入水できるはず。地形をしっかり覚えて、安全に釣り場へ向かうのがオススメだ。

■釣行計画を立てること

干潟で釣りができる時間はわずかしかない。干潮前後の数時間と心得よう。ガイドは下げ潮がはじまり、干潮まであと1、2時間というときに入水し、上げ潮がはじまると30分から1時間で上がることにしている。膝程度までの場所でも、上げ潮になれば胸まで到達するような地形もある。ブレイクラインまで数キロという広大な干潟もあるので、そんな場所で上げ潮時に逃げ遅れると大変だ。モモあたりまで水が来るととたんに歩きにくくなるので、帰るタイミングを間違えると非常に危険。地形と潮汐を良く調べ、安全な範囲でスケジュールを組み立てておくと安心だ。

■ランディングギアを用意すること

ボガグリップなどをはじめ、魚の口をつかめる道具やネットなど、直接魚体に触れずに済むギアを用意しよう。これはシーバスの口に掛かったルアーのフックで自分のウェーダーを傷つけないようにするためには必須だ。先ほども少し触れたが、魚が掛かれば最終的に足元で取り込むことになる。このとき魚に暴れられたらフックがウェーダーを貫通、足に刺さることもある。せっかくの釣行を怪我で終わらせないように、しっかり用意しておいてほしい。

■すり足で歩く!

干潟とはいえ、突然深くなっている場所もある。そうした場所であることを知らずにザブザブ歩いていては危険だ。それだけでなく、地域によっては浅瀬にエイがいることもある。東京湾には毒ドゲを持つアカエイが多く生息しており、彼らは干潟が大好きで干潮時に大型エイが潜んでいたと思しき大きなエグレをたくさん発見することだってある。うっかりエイを踏んでしまえば、彼らは防衛本能から足を攻撃してくる。アカエイの毒トゲは非常に鋭く、大型のエイになるとくるぶしを貫通させることもあるという。干潟ではすり足で海底から足を離さず慎重に歩けば、エイが触れても逃げてゆくだけだ。危機回避のため、必ず実践してほしい。ちなみに、ウェーディング時に折りたたみのストックを持っていくのも効果的。進行方向をストックでつつきながらすり足で歩けば安全対策はさらに万全になるはずだ。

次回は干潟・河口域で実際に釣りをします。お楽しみに!

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