『マイ・ブルーベリー・ナイツ』の名キスシーン |
ちなみにこの映画でキスシーンが登場した背景にはGHQの検閲が関係しています。『はたちの青春』の前に公開された映画『ある夜の接吻』で恋人がキスをするシーンを洋傘で隠して撮影したために、「ラブシーンなのにキスを見せないのは不自然」とGHQから映画会社に抗議がはいったことが日本初のキスシーン誕生のきっかけなのです。
外国映画はずっと早く1896年のアメリカ映画で監督ウィリアム・ヘイズ、出演メイ・アーウィン、ジョン・C・ライスの『接吻』は、キスシーンが始まると、ざわめきが起こり、観客の中には口笛をふくものもいたということです。公序良俗に反すると新聞雑誌に書き立てられた本作は上映禁止処分となった史上初の検閲映画です。
最も長いキスシーンだと言われた
アルフレッド・ヒッチコック作品『汚名』
映画史上最も長いキスシーンと映画会社が宣伝した、ヒッチコック監督の『汚名』 |
映画が公開されると批評家からは絶賛され、観客もこの映画に魅了されて興行的に大ヒットを記録。第19回アカデミー賞では助演男優賞と脚本賞の2部門にノミネートされますが、受賞は逃しました。
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