文章:久米 信行(All About「Tシャツ」旧ガイド)
ウイーン市で効果を上げた手法を日本でも広めたい
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| 経験者の言葉で救われる |
Tシャツを作りたいとポジメディアの沖田龍一(オキタリュウイチ)さんがご来社されたのは、今年の3月でした。「四国で15万人に近い女子高生に旋風を巻き起こしたデザイナー」とお聞きしていたので、てっきり「かわいいキャラクターTシャツ」をデザインする方かと思っていました。
しかし、沖田さんは「ソーシャルベンチャー(社会起業家)」と自己紹介され、開口一番お聞きしたアイディアは、全く私の想像を超えるものでした。
「日本では交通事故死者の3倍以上も自殺をしている。それをTシャツを使って減らしたい。」
夢のような話と思いましたが、沖田さんの社会起業家としての実績をお聞きして、はっとしました。
1998年「キレル17歳」という新聞報道を見て心動いたオキタさんは、
「いいことを100コすると、願いごとがかなう」という「天国へのパスポート」をつくって1000円で販売しました。
そこには100枚のシールと、シールを貼る台紙があり、自分がいいことをしたと感じたら、1枚ずつシールを貼っていくのです。
やがて、女子高生の間で、そのパスポートは広まっていき、15万人が参加したことにより「キレる17歳」という報道がニュースから消えたというのです。
さらに、ウイーン市では、自殺を思いとどまるようなアイディアを書いたチラシを配布して、自殺者が激減した実績があるとも教えてくれました。だからこそ、その日本版をやりたい、そしてTシャツも活用したいと熱く語られたのです
死ぬ気が萎えるTシャツを体験者と創造
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| 歌人田中章義さんのメッセージ |
オキタさんが作ろうとしているのは「死ぬ気が萎えるTシャツ」でした。実際に自殺を考えながらも思いとどまった立ち直った人たちの体験談、生の言葉、言わば「生きテク」をTシャツにプリントしたい。それを着て歩く人を増やしたい。それを見た人が、ふと考え直すようなTシャツを作りたい。
こうした呼びかけに感銘を受けたのは、もちろん私だけではありませんでした。
例えば、歌人で、国連WAFUNIF親善大使、JICA「21世紀のボランティア事業を考える会」検討委員、国連環境計画・地球環境平和財団「地球の森プロジェクト」推進委員長、ワールドユースピースサミット平和大使などをつとめる
田中 章義さんもその一人です。
「要らない生命なんてきっと、ひとつもない。
たて・よこ・ななめいろいろな線で
「僕」という字、「私」という字はできている。
いろいろな線があるから、「僕」になる。
いろいろな線がつながり、「私」になる。
リセットする方法は、
決してミズカライノチヲタツコトだけじゃない。
リセットする方法は、決して1種類じゃない。」
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「生きテク」ポジTシャツを着た100人が街を歩く電車に乗る