何気ないですが、どちらももはや貴重!
新たに登場したShetland Fox・MAYFAIRシリーズのアルバートスリッパです。本来はルームスリッパなのですが、今は外履きにされてしまう方も多いのでしょう。その傾向に対応すべく、底付けはしっかりマッケイ製法で行っています。 |
最後のページでは、この夏から秋にかけて登場した、ある意味対称的なスリッポンの2つのシリーズをまとめてご紹介しましょう。まずはMAYFAIRシリーズの、モノグラム刺繍のお陰で高貴な印象が前面に出てくるアルバートスリッパ。「スリッパ」の名でもお解りの通り本来は室内履きですが、これは外履きとしても活用できるべく底付けはマッケイ製法で行われています。イギリスの靴メーカーでもこの種の靴はまだまだ製造されていますが、そのほとんどはセメント製法によるもの。伸び代が革に比べ少ない布を釣り込んだ上で、張るのではなく縫って底付けを行い靴に仕上げる技術は、ビスポークではともかく既製靴の世界では実は貴重なもので、そのお陰で実は履き心地も上々です。
【Shetland Fox/MAYFAIRシリーズ】
■スタイル : アルバートスリッパ
■色 : ブラック、ブラックウォッチ
■アッパー素材 : ベルベット(ブラック)、ウール(ブラックウォッチ)
■底付け製法 : マッケイ
■ソール素材 : オールレザーソール。オープントラック仕様。
■サイズ : 5 1/2~9 1/2サイズ刻み。
■価格 : いずれも一足\33,600(税込み)
もう一つは、かつてのアメリカントラッド直球のものを扱うPENNSYLVANIAと銘打ったシリーズから、ご存じローファーをご覧いただきます。功罪はともかくとして、ここ数年のいわゆる「第三世代トラッドブーム」で漸く再評価されるようになった種類の靴ですが、それに欠かせない「モカシン縫い」の技術が、人気の衰退それに職人の引退や廃業が重なり、気が付けば我が国の既製品レベルでは絶滅寸前になっているのです。素朴であるが故20年前には日常的に溢れかえっていたものが、今ではもはや超貴重品な訳で、スキンステッチの細かな種類云々を述べる遥か以前に、このような「基礎・基本技術」が消え去ろうとしている現実に、本当の靴好きならば、実際に履くことを通じてもっと目を向けるべきかも知れません。
【Shetland Fox/PENNSYLVANIA シリーズ】
■スタイル : ローファー、コブラヴァンプ
■色 : ブラック、バーガンディ
■アッパー素材 : 国産ガラスキップ・アンラインド仕様
■底付け製法 : ブラックラピド
■ソール素材 : オールレザーソール。オープントラック仕様。
■サイズ : 5 1/2~9 1/2サイズ刻み。
■価格 : いずれも一足\29,400(税込み)
いかがでしたでしょうか。どのシリーズの新作も、履き心地の良さとデザインの両立を極めた、アッと言わせるものばかりです。これだけラインナップが増えてくると、琴線に触れる靴が必ず見付かる筈。以前ご紹介申し上げたこの記事とこの記事も是非とも参考にしつつ、服の着方や行動様式に合わせてお気に入りのShetland Foxを選んでみて下さい!
【お問合せ先】
■REGAL WOMEN 銀座店 2F
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座1-6-13 106GINZA BLDG 2F
地図: Yahoo!地図情報
Tel:03-3561-2415(2F直通)
営業時間:10:30~20:00
定休日:元旦および不定休
HP: リーガルトーキョー
なおShetland Foxをはじめ、このお店の最新ニュースはREGAL TOKYO REPORTにてお伝えしています。
こちらも新たに登場したShetland Fox・PENNSYLVANIAシリーズのローファーです。デザインは奇をてらっていないアメリカントラッドそのまま。学生で卒業してしまうのにはあまりにもったいない! 他にコブラヴァンプのモデルもあります。 |
PENNSYLVANIAシリーズの存在意義とも言える、つま先のモカシン縫いです。大変整った縫われ方をしていますが、実はこの技術が我が国の既製靴ではもはや絶滅寸前です。煽るのは嫌いなのですが、この種の素朴な靴の価格が、近い将来一気に跳ね上がってしまうかも? |