それでは次に最下階ならではのデメリットとその対策を考えてみましょう。

デメリット1:プライバシー

半分はすりガラスに、半分はルーバーにして採光や通風に配慮しながらプライバシーを守る手摺の例

半分は半透明ガラスに、半分はルーバーにして採光や通風に配慮しながらプライバシーを守る手摺の例

1階に住むと、外を歩く人の視線が気になるかもしれません。道路より建物が高くなっていればよいのですが、ほぼ同じ高さだとカーテンを閉めっぱなしにせざるを得ないことも。

視線が気になる窓には光は通しながら視線を遮る型板ガラスが使われていたり、玄関ドアの前につい立て(風除け)を設けるなどの配慮があると良いですね。

バルコニーの手すりは光も風も通す縦格子が一般的ですが、一部分を半透明のガラスのようなものにしたり、向こう側が見えないコンクリートの手すりにするなど配慮を感じられるマンションもあります。1階に住む時はバルコニーの手すりもチェックするようにしてください。

デメリット2:生活騒音

最下階のため、下階への音の配慮は少なくて済みますが、反対に上階から受ける騒音に悩まされる可能性があります。上階から聞こえる足音や引き戸を閉める音、排水管を流れる水の音などが気になる時があります。静かな環境を好むご家庭は、最下階は避けたほうが良いかもしれません。

デメリット3:上から物が降ってくる

最下階の専用庭やテラスには、上階からさまざまなモノが降ってくることがあります。降ってくるモノは、洗濯ばさみなどの小物から、ゴミ、下着やタオルといった洗濯物など。また、布団を干した時に、ものすごい勢いでパンパン叩く人がいますが、そんな人が上階にいると音や落ちてくるホコリが気になることもあるでしょう。

デメリット4:車の騒音・排気ガス

夜眠れないほどの騒音や窓が開けられないほどの排気ガスがないか確認。

夜眠れないほどの騒音や窓が開けられないほどの排気ガスがないか確認。

窓のすぐそばに交通量の多い道路がある場合は、車の騒音、排気ガスが気になり「開かずの窓」になる可能性があります。

騒音が心配な立地の場合、防音サッシを採用しているかチェックをした方がよいでしょう。

 

デメリット5:床下からの冷気

最下階は夏場は涼しい反面、冬場は床下からの冷気で足元が冷える可能性があります。床下に隙間なく断熱材を敷き込むなど、しっかり断熱対策してあるかどうかがポイントになります。

デメリット6:光環境と眺望

バルコニー前に木々が茂っていると室内が暗いかも…

バルコニー前に木々が茂っていると室内が暗いかも…

マンションの周りに高い建物や植栽がある場合は下層階になるほど日陰になったり、その時間が長くなる可能性が高くなります。特にメインの採光面であるバルコニーに面した方向に日陰をつくるものがないか確認しましょう。

高台に建つなど特殊な立地でなければ、1階では周りを見渡す眺望はあまり期待できないでしょう。

 

デメリット7:防犯性

バルコニーと植栽が近いとドロボウの足がかりになり、低層階は特に危険。1メートル以上離れているか確認を。

バルコニーと植栽が近いとドロボウの足がかりになり、低層階は特に危険。1メートル以上離れているか確認を。

ドロボウは最上階でも入り込みますが、やはり侵入のしやすさでいえば、1階~3階あたりが最も注意が必要です。例えば右図のように、バルコニーのそばに木が植わっていれば、それを足がかりに侵入します。

最近は、低層階住戸の窓に、防犯性が高いと認定されたCP製品を使う、防犯センサーをつけるなど、なんらかの防犯対策を取っている物件も増えてきました。そのような配慮のある物件なら安心です。

以上のように、低層階に住む場合は、周りの植栽の様子、窓の防犯対策がしてあるかどうかが重要なポイントです。

 

メリットとデメリットを知った上で総合判断

上記のように、マンションの1階にはデメリットとなる要素もありますが、それぞれ対策を取ることでデメリットを少なくすることができたり、反対に住みやすいと感じるメリットもたくさんあります。今回取り上げたメリット・デメリットを参考にして、何階の住戸を選ぶか総合判断してください。

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