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金利変動リスクを知ろう 年1%定期にリスクは?(5ページ目)

超低金利下、年1%の定期預金は超お得~!でも、この預金にリスクはないのでしょうか?預貯金など安定運用型の金融商品の運用方法について探ってみます。

執筆者:上野 博美

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そこで、分散


今後、金利がどうなっていくのかは誰も正解は出せません。そこで、運用期間や商品(長期固定と変動)の分散を行います。現在、年1%の金利が有利だと思っても、今後の金利水準の動向によっては不利になる場合は十分起こりえます。ここで、資金の一部を短期固定型や変動金利型“にも”分散しておけば、将来、金利が上昇してもその資金で対応が可能になります。

流動性リスクを確認!


また、長期固定型であっても、金利が上昇した時に解約して新たにそのときの高い金利の金融商品に預け替えをして対応することもできます。そのためには、長期固定型の商品が中途で換金できるかどうか、また中途で換金するときの金利がどの程度まで引き下げられてしまうのか(流動性リスク)を、あらかじめ調べておく必要があります。解約ができない、もしくは中途解約利率がたいへん不利になる場合には、金利上昇に備えた資金を他で準備しておく必要があります。

運用を行う上では、現状の金利が有利か不利かだけで金融商品を選ぶのではなく、時間の推移も考慮し、「運用期間の分散」を心がけた商品選択が「負けない運用」になります。

カードゲームの赤と黒


*トランプで「赤」を引くと予測し、持ち点すべてを「赤」に賭けたとすると、「赤」が出れば大儲けですが、「黒」だと大損をします。これは一か八かの勝負になります。

*「赤」を引くと予想しても、例えば、持ち点のうち6割を「赤」に、4割を「黒」に賭けると損得の差が小さくなります。赤の出る確率の方が高ければ、この少しの儲けをコツコツと積み上げていくことで資産が形成されていきます。(この考え方は、特に投資で重要です)

*投資型の商品は、分散投資(商品の種類の分散・投資時期の分散)が長期の資産形成を行なう上ではたいへん有効になります。

*預貯金類の選択の場合は、選択がはずれても名目上のダメージは少ないのですが、ローンは家計破綻につながるケースも想定できますので、慎重に設計する必要があります。

長期定期のリスク


長期定期に資金を預入れる場合には、「金利変動リスク」「流動性リスク」「倒産リスク(1000万円以上の預入れの場合)」を認識し、そのリスクを軽減できるように資産全体の配分を考える必要があります。

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/上野博美
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