デジタル一眼カメラで画質を追求すると?
デジタルカメラの画質というものは、原則として3つの要素から成り立っています。イメージセンサ、画像エンジン、レンズの3つです。このうち、画像エンジンの性能は同世代のものであれば大きく変わることはありません。同世代の機種であれば無視してしまってもいいでしょう(味付けという意味では重要ですが)。ここでは主としてイメージセンサとレンズについて言及するとしましょう。
大きいイメージセンサには福がある?
原則として、CCD、CMOSといった撮像素子=イメージセンサは大きければ大きいほど、画質がよくなります。これは物理的なものであって、覆しようのない原則となります。現在、一般的に入手できるデジタルカメラの中で最大のイメージセンサは、フルサイズと呼ばれる35mmフイルムとほぼ同じ大きさのものとなります。このフルサイズイメージセンサを搭載したものが、もっともいい画質のデジタルカメラであると言ってしまっていいでしょう。
下の画像を見てください。
イメージセンサの大きさの概念図。黄、赤、黒が一般的なコンパクトデジタルカメラに使われているもの。青、緑、オレンジが一般的なデジタル一眼カメラに使われているもの。
黒、赤、黄色のコンパクトデジカメのイメージセンサーと比べれば、マイクロフォーサーズ(緑)/APS-C(青)と呼ばれるイメージセンサーもかなり大きいものとなっています。一般的なコンパクトデジカメに比べておおよそ10倍以上の大きさです。
デジタル一眼レフの「高画質」は、イメージセンサの大きさに起因しています。
しかし、それらのマイクロフォーサーズ/APS-Cに比べても35mmフルサイズのイメージセンサは圧倒的なほどに大きいのが分かると思います。
CCD、CMOSを問わずイメージセンサは半導体の一種ですが、半導体というものは大きければ大きいほど価格が跳ね上がります。それも直線的ではなく、二次曲線的な上がりかたをすることが多くなります。そして、フルサイズのイメージセンサは半導体としては超ド級の大きさです。
現在、フルサイズイメージセンサを搭載したハイアマチュア向けのデジタル一眼レフはD800、EOS 5D MarkIII、α900と3機種あるが、どれもがボディだけで20万円を優に超えています。この価格はイメージセンサの巨大さと無縁ではありません。
次のページでは、画質優先で選んだデジタル一眼カメラをご紹介しましょう。