ロード時間やセーブ時間…快適さにやや欠ける印象
ガイドの運転なら、動物と併走しながら撮影なんてことも。 |
ガイドの運転で撮影場所に出かけても、ベースまではちゃんと戻る必要がある。間違っても「メニュー画面で“ベースへ戻る”を選択すると一瞬で帰る」なんてお手軽なものは無い。
帰る手順が省略されるのは夕方になって強制的に帰らされるとき(いわゆるタイムオーバー)か、動物に襲われたときだ。
不用意に近づきすぎて襲われると、その時の撮影データをすべて失ってベースで目を覚ます。命からがら逃げ帰ってきたと言うことだろう。ドラクエで言う「しんでしまうとはなにごとだ」状態である。
個人的にはこの面倒さも没入感を演出するポイントの一つだと思うが、移動できる場所が増えてくるとさすがに億劫になってくる。
どうやら全部で4つほどのマップがあるようだが、それぞれの移動時にちょっとした読み込みが生じるのである。
出来れば『ワンダと巨像』のようにシームレスな移動を実現して欲しかったところだ。
それと、セーブが恐ろしく長い。
オートセーブに対応しているらしいが、ゲーム終了時にはやはりきちんとセーブしてから終わりたい。そんな時、恐ろしいほど待たされる。セーブデータが300MB以上というのもすごい。
リアルだから気になる些細な点
徐々に出来上がっていく動物図鑑も楽しみの一つだ。 |
ゾウが小ゾウに押されてスーッと移動したのを目撃してしまった瞬間はふと現実に帰ってしまった。リアルさが招いた「重箱の隅」かも知れないが。
リアルといえば、登場人物との会話がすべて字幕なのも物足りない。多い会話量ではないので、ちゃんと喋ってくれたほうが空気感が出たように思う。
写真の管理にももう一工夫あると嬉しかった。
依頼の写真などは、メールに添付すれば用なしとなるので削除してしまって問題ないが、そもそも写真が本題のゲーム。動物それぞれのベストショットを自動保存してくれるくらいの親切心があるとコレクション性も高まっただろう。
と、色々不満点も挙げたが、なかなか同様のジャンルが無いゲームでもあるため、次回作などにも期待してしまう。
ゲーム性よりリアリティーを取ったバランスは好感が持てるし、デジカメの高度な使いこなしが覚えられるのもポイントが高い。ゲームで覚えたテクニックは一眼レフでなくても、コンパクトデジカメで発揮できそうだ。
今時誰もがデジカメを持っているだろうが、携帯電話のカメラが便利すぎて活躍の場が少なくなりつつある。我が家でも誇りをかぶったデジカメを引っ張り出す気になった。
ナショナルジオグラフィックの協力で、充実したデータベースが閲覧できる点も強調したい。撮影に成功した動物のデータが順次閲覧可能になるので、やりがいもある。
昔『野生の王国』などを欠かさず見ていたような人にはもはや必携のソフトではないだろうか。
AFRIKA™