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トリビアの泉の魅力とは? 【へぇ~】がはやる4つの秘密(2)

「へぇ~」はフジテレビの高視聴率番組「トリビアの泉」の決めセリフです。トリビアとは無用な知識を指しますが、なぜこんなにはやったのでしょうか?

執筆者:桑畑 穣太郎


前回コラムでは、【へぇ~】がはやる4つの秘密のうちの2つをお話しましたが、今回はその続きです。


〔秘密3〕「へぇ~」を反芻できる共通語にした。

第3の秘密は、あの無機質な音を連呼する「へぇ~ボタン」にあると思います。
「へぇ~ボタン」により、どれだけ驚いているかを客観的に反芻し、共感できる環境が生まれました。
人によって「へぇ~」のリアクションは違いますが、本当に驚いているかどうかは別の話で、客観性がなかったのです。

そこで「へぇ~」という驚きはそのままに、客観性をもたらしたのが「へぇ~ボタン」ではないでしょうか。

反芻したければ、想いのままにボタンを連打できます。
無機質に繰り返される音符が共通語となり、お茶の間の視聴者にも気持ちが正確に伝わります。

驚きを反芻しながら、共感しあえる気持ちよさ。
視聴者が多い理由もわかります。


〔秘密4〕異様なまでの正確さ

正しいから、驚きに終わらない安心を得られる。
だから明日、誰かに話せる。

誰しも、不確かな情報は好みません。
だって不安になるし、人に話せば恥をかくからです。

特にこれまで知らなかった「無用な知識」など、本当に正しいのかリスクを感じます。

だから余計に「トリビアの泉」では正確さを徹底して検証しています。
専門家へのインタビュー、訪問調査、1日がかりの測定などを視聴者は番組内で見届けることができます。
その結果、視聴者は無用な知識にここまで時間とお金をかけて、正確さを検証するのかと笑いつつ「驚きに終わらない、信じられる安心」を手に入れることができます。
気持ちよさに安心感まで手に入るのですから、視聴者が見ない理由がますますなくなります。

ところで「トリビアの泉」は、ヒットして当然だったのだと思います。
というのもヒットを起こす上での「3つの要素」を踏まえていたからです。次ページでみていきましょう。
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