「情報量無料」でもパケット通信料は必ずかかる!
定額制に契約していないために生じたトラブルをもう2例紹介しよう。
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▲国民生活センター「パケット料金にご注意!予想以上に高額になることも -携帯電話のパケット通信関連相談をめぐるトラブル-」より引用 |
1つは小学生の娘に自分名義の携帯電話を利用させていたという40歳代男性の事例。「有料サイトは使っていないのに約6万円の請求が来た」というもの。着メロなどの検索はしたが、「有料」という表示が出た場合は必ず閉じていたという。
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▲国民生活センター「パケット料金にご注意!予想以上に高額になることも -携帯電話のパケット通信関連相談をめぐるトラブル-」より引用 |
もう1つは中学生の息子に同じく自分名義の携帯電話を利用させていたという40歳代男性。「中学生の息子が使うということを販売店に申し出ていたが、上限額設定料金プランの説明はなかった」という。無料サイトしか利用していないが、約8万円の請求を受けたとのこと。
ここで最も難しい問題は、「パケット料金」というものが非常に分かりにくいことにある。1パケットというのは128バイトのデータの固まりで、文字数にすると全角64文字(実際にはパケット内にヘッダーと呼ばれる情報が含まれるためそれより少ない)。1KBは8パケット、1MBは8000パケットである(簡略化のため1KB=1024B、1MB=1000KBと計算)。パケット定額プランや割引プランを利用しない場合のパケット通信料は各社とも0.21円/パケットなので、それで計算すると1MBあたり1680円。送受信合わせて10MBのパケット通信を行っただけで、1万6800円もの通信料がかかってしまう。
「何メガバイト」と言われてもピンとこない人が多いことだろう。筆者も例えば「All Aboutのトップページは何KB?」と聞かれても答えられない。実際に2007年4月9日に調べてみたところ、All Aboutのトップページのファイルサイズ(テキスト、画像含めた総ファイルサイズ)は424KBだったが、この場合424×8×0.21=712.32円となる。携帯電話のフルブラウザ機能を利用してAll Aboutのトップページを1回閲覧しただけで712円。1日1回、同じようなパソコン向けポータルサイトを閲覧するだけで、1カ月にすると2万円を超えてしまう。「無料」をうたっているWebサイトでも、こと携帯電話で閲覧する限り決して無料ではないのだ。
筆者は読者の方々を脅かすつもりでも、携帯電話キャリアのオプションサービスをオススメするつもりでもない。だが携帯電話で通信を利用する場合は、パケット割引かパケット定額サービスはほぼ“必須”と考えた方がいいだろう。
>>NEXT Web利用にはパケット定額プランが必須!