実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、静岡県在住71歳女性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
回答者本人:71歳女性同居家族構成:本人のみ
居住地:静岡県
リタイア前の雇用形態:正社員
リタイア前の年収:600万円
現在の金融資産:預貯金1億5000万円、リスク資産1600万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:不明
現在の収支(月額)
老齢基礎年金(国民年金):6万5000円老齢厚生年金(厚生年金):11万円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):2万2000円(遺族厚生年金の差額分と推察)
その他(企業年金や個人年金保険など):なし
年金以外の収入:家賃収入53万円
ひと月の支出:約30万円
「お金はあるが、使う気力が失せた」
現在、およそ預貯金1億5000万円、リスク資産1600万円を保有しているという今回の投稿者。自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「現役時代にもっと使っておけばよかった・正直貯めすぎた」と回答。
その理由として、「だんだん健康に不安がでてきて、海外旅行なども以前はよく出かけたが、最近は出かけるのも不安になったり、主人も突然1年ほど前に亡くなってしまい私の気力も失せ始めました」と語っています。
「夫と老後資産1億円を目指して頑張った」
現役時代は、夫婦の老後資金として「1億円」を目標に貯めたいと考えていたそう。「そのぐらいあれば十分かなと思ったので。60歳ぐらいまで商売を主人ともども一生懸命やってなるべく蓄えるように頑張りました」と投稿者。
しかしながら実際の年金生活を経て、老後資金は「5000万円」もあれば十分だったと感じているとのこと。
「もっと使っておけばよかったと思っていますが、何に使ったらよかったかは思い浮かびません。むやみやたらに使うのはいやですし、やはり若いうちは老後が心配で取っておきたいと思いました。ただ死んだ時が一番金持ちだったなんていやです」とあります。
「人生で大事なものはお金ではない」
「お金は一人では十分すぎるぐらい」あるものの、今の生活については「あまり満足していない」と投稿者。「一番大事な配偶者も亡くし、時間を持て余し、病気もいろいろ出てきて不安だらけです。人生お金ではありません」と心細い今の状況を語ります。
老後資金に不安を感じている現役世代には、「『老後2000万円』という数字はあまり意味がないと思います。皆、置かれている状況が違います。世の中はそんな捨てたものではありません。現在よりきっと未来は明るいと信じています」と願いを込めてコメントされていました。
※皆さんの老後資金についてのエピソードをお寄せください。エピソードの採用で3000円分のAmazonギフト券をもれなくプレゼント。応募はこちらから
ーーーーーーーーーーーーーーーー
※本文カッコ内の回答者コメントは原文に準拠しています
※エピソードは投稿者の当時のものです。現在とはサービスや金額などの情報が異なることがございます
※投稿エピソードのため、内容の正確性を保証するものではございません