現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、神奈川県在住69歳女性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
回答者本人:69歳女性同居家族構成:本人のみ
居住地:神奈川県
リタイア前の雇用形態:自営業
リタイア前の年収:400万~1000万円
現在の貯蓄額:預貯金1200万円、リスク資産なし
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:国民年金20年、国民年金基金20年、厚生年金29カ月、米国年金(ソーシャル・セキュリティ)10年
現在受給している年金額(月額)
老齢基礎年金(国民年金):3万5938円老齢厚生年金(厚生年金):1万6721円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):国民年金基金5万円、米国年金14万~16万円(為替レートによる変動あり)
「自営業にとって年金は全く助けにならない」
現在の年金額について満足しているか、の問いに「満足していない」と回答した今回の投稿者。その理由として「アメリカ在住期間に天引きされた米国年金がないかぎり、日本の年金だけでは暮らしていけないとつくづく思います。特にがんばって自分の力で働いてきた自営の方には、日本の年金は全く助けにならないですね」と語っています。
ひと月の支出は約「20万円強」。米国年金を含めると、年金だけで「毎月賄えている」と回答されています。
「アメリカに比べて日本の年金制度に不満」
現在、年金以外の収入源も確保されているようで、「週3回、市の教育委員会の仕事をして、もしもの時の預金額を増やしているほか、厚生年金(を支払って)加入月を増やしている」とのこと。さらに「基本、自分のことでは、無駄な買い物をしない、買い物の回数を減らしてBuy Nothing Day(無買デー)を作るなどして」と節約にも余念がありません。
前述のようにアメリカ在住経験のある投稿者。アメリカの年金事情と比較して現状に不満を感じることもあると言います。
「アメリカではリタイアというのは第2の人生の始まりで、豊かな年金と豊かな時間を謳歌するものですが、日本では、それが限られた人にしか与えられないのはおかしいと思います。しかもアメリカの年金は物価スライド制度で毎年増えていくのに、日本のは同じ制度と言いながら増えないばかりか減っていく(※2024年度、日本の公的年金支給額は前年比2.7%増)。年金生活に不満はありませんが、年金制度には不満があります」と説明されています。
「年金を手厚くしておいた自分を褒めたい」
現役時代にもっとこうしておけばよかったことがあるか、との問いには「基本、後悔をしない人間なので、現役時代にやらなかった後悔はありません」と前置きしたうえで、「年金に関しての興味をもっと持っておけば、色々な下調べができたかもしれません」とコメント。逆にやっておいてよかったと感じていることもあるそうで、「15年間の在米生活から帰ってすぐに年金を復活させ、(国民)年金基金に入った自分を褒めています」とのこと。
最後に、「(年金生活は)自営時代のように営業もせず、働かなくても、毎月ある程度のお金が入ってくる大きな安心感は嬉しいですし、好きな趣味にも時間をかけられるのが楽しいです」と今の生活の楽しみも語られていました。
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