ここではAll Aboutが継続的に募集している「資産3000万円達成エピソード」から、さまざまな3000万円の到達ケースをのぞき見していきます。
教科書通りではないリアルなエピソードの数々。皆さんの資産形成のモチベーションになれば幸いです。
資産3000万円達成・回答者プロフィール
年齢性別:55歳女性同居家族構成:本人、夫(61歳)
居住地:東京都
職業:専業主婦
世帯年収:1100万円
世帯金融資産:現預金8000万円、リスク資産なし
資産3000万円に到達した年齢や時期:2007年
■リスク資産内訳
なし
「住宅ローン完済で一気に貯め体質に」
2007年に世帯金融資産3000万円を達成したという今回の投稿者女性。お金を本格的に貯めるきっかけは「住宅ローンの完済です。住宅ローン返済が一番重かったので、それを完済すると早かったです」と語ります。
「預金や個人向け国債で少しでも高い金利を探す」
まず資産500万円までは、「銀行の300万円から金利を優遇するという制度」などでクリアしたとのこと。「100万円単位で貯まるのは、ボーナス年2回。とにかく預金をまとめて、まとめて、金利のいいキャンペーンを探して探して。定期預金金利で検索しました」とコメント。
その後、個人向け国債の金利が「5年固定で1.5%とか」だったこともあり「定期預金から個人向け国債に」資金を移していったそう。
「1000万円までは達成するまで早かったのですが、それからはマンネリになりました。貯めるより、とにかく『引き落とされる金額を減らしていこう作戦』でした」と振り返ります。またこの頃に住宅ローンが完済となったと記載があります。
「結局は収入と支出の差が肝心。貯蓄のため車も手放す」
1000万円以降は世帯の収入アップと支出減に取り組んだという投稿者。「専業主婦でしたが、この間はアルバイトをしました。できるだけ夫のお給料を使わずにしようと、夫にもお小遣いを減らしてもらいました。朝のコーヒー代を節約するためマグで持参。お茶もペットボトルを止めマグを持参。お弁当、残業時のおにぎりと、自炊したものを持参してもらいました」と夫婦で努力。
くわえて「車もやめました」と思い切った行動にも出たそうです。
2000万円到達のタイミングは不明ですが、「節約が身についていたので」3000万円までは早かったそう。「個人向け国債の金利もよく、固定資産税の支払いの助けにもなりました」。また「都民共済の還付金をNHK受信料に回したり、定期預金の利子を個人賠償責任保険や火災保険に回したり。景品でもらったクオカードを金券ショップで換金して生活費に充てたり。アンケートに答えることも、バカにならないと思います」と小さな節約テクニックを駆使して、個別株や投資信託などを利用することなく、3000万円にたどり着いたとあります。
また預金が3000万円にもなると「銀行のサービスが良くなる」そうで、「手数料を優遇してくれたり、いろいろと金利も出してくれます。ただ、銀行は預金を下ろすと付き合いがなくなり優遇も終わります。3000万円あると下ろさずに済むので銀行の金利キャンペーンが継続されるのでほったらかしです」とのこと。
「ただ、生活の風呂敷は広げずに、節約を身につけることが大事です。稼ぐのは大事ですが、稼いだ分、使うと残りません。使うのは利子の分だけとなると節約は継続されます」と生活スタイルを変えることはなかったそうです。
「3000万円あってもなくても自分。大事なことを見極めて」
節約を軸に資産3000万円を突破した投稿者。いっぽうで資産形成を行う上で後悔していることがあると言います。「最初の頃は人間関係(交際費)を削り孤立してしまい、社会から距離ができてしまいました。今思えば数字しか見てませんでした。資産価値のあるものばかり考えていたような気がします。今はお世話になった方には感謝して、贈り物を年に2回はします。健康もそうです。特に持病はありませんが、孤立は心の健康を阻害します。よくないことでした。今は楽しいです」と人間関係の重要性を語ります。
また「もしご夫婦で(資産増を)目指されるなら、夫婦円満が何より効きます(笑)」とも。「夫婦どちらかが浪費すると、絶対に無理です。仲良く話し合い、銀行や証券会社にご同行ください。利子でちょっと贅沢な喫茶店に行ってください。また1年頑張ろうと思えます。健康には気をつけてください。身体を悪くしては損ですから」とやはり人間関係と健康こそが資産形成の肝であると実感されている様子。
最後に、3000万円という資産について、「たかが数字です」と前置きしながら、「ですが、数字で終わらないようにするためにはそのお金に振り回されないよう生きることです。3000万円なくても自分。3000万円あっても自分。変わらないです。ただ、不慮の事態において、他人にお金のことで迷惑をかけることはない金額だと思います。孤立だけは避けてください。お金なんてアッという間になくなることもあります。それだけを頼りにせず、少しの安心を得たと思い、自分にとって大事なことをしっかり見極め、メリハリをつけて、生きてください」とこれから目指す方にエールを送っていました。
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