現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、東京都在住66歳女性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
回答者本人:66歳女性同居家族構成:本人、夫(73歳)
居住地:東京都
年金受給前の職業:専業主婦
年金受給前の年収:なし
現在の貯蓄額:預貯金約5000万円、リスク資産1600万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:夫退職後、数年間は国民年金に加入、過去に7年間厚生年金加入歴あり
現在受給している年金額(月額)
老齢基礎年金(国民年金):8万円老齢厚生年金(厚生年金):なし
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):なし
配偶者の年金や収入:年金320万円(年額)
「企業年金がカット。義父世代と比べて少ないことにびっくり」
現在の年金額について満足しているか、との問いに「どちらでもない」と回答した今回の投稿者。その理由として「(夫の企業年金)受給開始直前に『今後(企業年金制度を)維持するためにご協力を』と確か2割か3割カットされたと思います。よって、当初の想定よりかなり落ちたのでショックでした。それでも年金事務所の方の話など聞くと、まだよい方なんだそうです。義父世代の年金の豊富さを見ていたので減額にびっくりですが、それでも世間並だと思えば満足とは言えずとも、妥協せねばの心境です」と語っています。
年間の支出は約「320万円」。年金だけでは「年に1~2回足りない月がある」と回答されています。
「年金生活以前から節約を習慣的に行えている」
年金で足りない支出については「足らない局面には貯金から適宜補填しています」という投稿者。支出に関しては「年金生活以前から節約が習慣になっているので」意識せずとも工夫されていることが多いそうです。
「例えばヘアカットはだいぶ前から1000円カットの類です(一般的な美容院の長時間拘束と苦手なラップ音楽のBGM、美容師のおしゃべりが嫌になった原因でもある)。服や持ち物は持っているものを使い切るのが1番の節約でしょうか。必要なものはメルカリで調達することが増えました。その原資は交換して得たdポイントです。懸賞もちびちびと出しては、ちょっとしたいただきものがあります」とのこと。
また「健康状態もまずまず」だそうで、「ドライアイの目薬以外に処方薬は使っていません。歯もクリーニング程度。リラクゼーションもかねて鍼灸治療は月に一度くらい受けていますが、医療費が少なくて済むのはタイムパフォーマンスも含めて最大の節約かも知れません」とコメントされています。
「介護職の人手不足の影響に不安あり」
現役時代にもっとこうしておけばよかったことがあるか、との問いには、「お金に関してならあまり後悔はないです」と回答。くわえて「子育てや夫婦関係では後悔事項はありますが……現役の方には『余ったら貯金ではなくて、家庭内天引き(※おそらく先取り貯蓄のこと)をしなさい」と申し上げたいです。(当時は)金利が高く社会保障費や税金も今ほど苛烈ではなかったなど、今の方よりラッキーな面は多々あると思いますが、子どもが小さい頃から、まず(貯金したい額を)抜いてしまうことを励行していました」とコメントされています。
年金生活の今の楽しみは「旅行」だと言い、「節約ベースの旅行と、たまにはいいホテルに泊まる旅行とを交ぜています。いいホテルは友だちと、ビジホはひとり旅で。節約型はクラブツーリズムの格安ツアーを利用したり、東横インに泊る時、ポイント交換の金券を使い、端数しか(自腹で)払わないとかです」と、工夫しながら楽しまれている様子。
いっぽうで、「介護職、老人福祉関係に複数の友人が就いていますが、面識がない友人同士が口をそろえて『人手不足で自分たちは誰に看てもらえるのか』と言っています。介護にあたる方たちの人件費もあげないとなおさら人手が足らなくなると思いますが、その時、減っていく方向の年金と介護の折り合いはどうつくのでしょうか?」と、年金や介護制度への不安も残されていました。
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