現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、福岡県在住64歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール
同居家族構成:本人、妻(61歳)
居住地:福岡県
リタイア前の雇用形態:会社員
リタイア前の年収:900万円
現在の貯蓄額:預貯金約100万円、リスク資産なし
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:国民年金35年
現在受給している年金額(月額)
老齢基礎年金(国民年金):0円老齢厚生年金(厚生年金):1万5000円(特別支給の老齢厚生年金)
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):なし
配偶者の年金や収入:給与102万円(年額)
「社会保険料のランクが上がり年金支給額が半減した」
現在の年金額について「満足していない」と回答した今回の投稿者。その理由として「特別支給の老齢厚生年金だが、申請時は約3万円だったのに、物価高で給与の見直しがあり2%のベースアップがあった。物価上昇率の方がはるかに高いのに、社会保険料のランクが上がり、実質目減りした上、年金支給額が半減した」と支給額が下がったことを語っています。
ひと月の支出は約「22万円」。年金だけでは「ほとんどの月で足りない」と回答されています。
「来年度末までは嘱託として今までの職場に勤務」
年金で足りない支出については「嘱託でまだ給与がもらえてるし、妻もまだパートで収入があるのでどうにか生活できている」と語る投稿者。今後の就労状況については「来年度末までは嘱託として今までの職場に勤務させてもらえる。定年前は管理職だったが、定年と同時に嘱託社員として勤務している。毎年年俸制で定年前の75%が3年間あり、今年は更に15%下げられ、来年度も50%になる予定。しかし、このご時世半分でも収入があることはありがたい。来年はまともに老齢基礎年金も支給されるし、加給年金も約1年もらえる予定」だと説明。
ただし雇用が確保されているとしても「食費は省けないので、無駄な出費はなるべく避ける」と支出を絞るつもりとのことです。
「決して贅沢はできないけど価値ある毎日を過ごす」
現役時代にもっとこうしておけばよかったことがあるか、との問いに「定期預金等は今より高金利だったけど、余裕がある状況では無かったので、もう少し先見の明があり、投資できていたら、まだ楽な老後を過ごせたと思う」と答えられた投稿者。「今後まともな年金制度が維持されるか。数十年前は年金会館や保養施設、宿泊施設等の建設に費やされて、年金制度が崩壊する危険もあった」とコメントされています。
それでも今は「決して贅沢はできないけど、価値ある毎日を過ごすため、身体動かし食事を美味しくいただくために、老体に鞭打って嘱託勤務している」と前向きに日々を過ごされている様子です。
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