第2回は、柘植さんの散財エピソードを交えながら、金持ち脳と貧乏脳の思考の違いについて解説していただきます。
意外とあるかも……!? 貧乏脳の思考癖
西山:チェックテストで貧乏脳と判定された柘植さん。かなりの浪費家とお聞きしたのですが、具体的にどんなお金の使い方をしているんですか?柘植:日々プチ贅沢をしてしまうという……。例えば、タバコを吸うんですけど、タバコを吸うたびにコーヒーを買っちゃうんです。
茂木:これは脳科学的にいうと「連想記憶のワナ」ですね。
柘植:連想記憶のワナ!?(驚)
茂木:柘植さんの頭の中で、タバコとコーヒーが連想記憶で結びついちゃっているわけです。
柘植:なるほど……。
茂木:タバコとコーヒーを切り離せばいいだけなんだけどね。
柘植:もう我慢できないんですよ。「タバコを吸おう。あぁ、コーヒーも飲みたい」って、なるんですよね。
茂木:切り離してください!(笑)
柘植:あと、旅行やアウトレットなどに行ったとき、「せっかく来たから何か買わなきゃ」ってなるんですよ。今履いている靴も、2年前くらいにアウトレットで買って、今日まで履いていなかったんです。
茂木:アウトレットに行っちゃったってことは、それだけ時間とかエネルギーを投資しているわけじゃないですか。
柘植:はい、そうですね……。
茂木:投資しちゃったら、“買う”っていうところまでいかないと損だと思っちゃうんですよ。そして、貧乏脳の方はお金を使わずにはいられない状態になっていることが多いんです。例えばショッピング依存症みたいに、とにかく買うと満足感が得られると。
中脳から前頭葉に向かって満足感や幸福感を得られたときに活性化する報酬系回路というのがあって、これがお金を使うと働いちゃうんですね。それで、満足しちゃうんです。
金持ち脳の思考は、貧乏脳とどう違う?
茂木:一方、金持ち脳の方はこの前頭葉をうまく働かせて我慢ができる。「マシュマロテスト」っていうのをお聞きになったことありますか?柘植:いえ、知らないです。
茂木:子どもの目の前においしそうなマシュマロを置いて、食べるのを我慢したら後でマシュマロを2倍あげるよと。食べたい、食べたいと思っても、そのときに前頭葉が「我慢しろ」といって抑えることができる子は、その後社会で成功しやすいというデータがあるんですね。
柘植:残念ながら全く逆ですね。小さい頃からお年玉をお正月になる前にもらって使っちゃってたし、給料日前に欲しい物をカードで買って、給料日に支払いでお金が全部なくなることも……。
茂木:ただ前頭葉って脳の中でも一番最後に発達するし、いろいろな経験とか考え方で、書き換えることが比較的可能なんですよ。だから今は、ちょっとダメダメ前頭葉かもしれないけど、ちゃんと鍛えれば我慢できるようになります。
柘植:そうなんですか!?(驚)
いかがでしたか? さて次回は、貧乏脳から金持ち脳へと変わる具体的な方法についてお伝えします! また、動画では茂木さんと貯蓄ガイド・西山さん、柘植さんの楽しいトークをご覧いただけます! ぜひチェックしてみてくださいね。
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