「お金の使いすぎ」そして「もう一つの注意点」とは?
GWなどの長期休暇では、旅行や帰省をする人も多いことでしょう。日常から離れた、非日常。あちらこちらに出かけ、好きなものを食べ、好きなものを買って……。普段がんばっている分、ご褒美として楽しめる休暇ですが、お金の面では、どんどん出ていってしまうことに要注意。「言われなくてもわかっているよ」と感じるかもしれませんが、非日常のはずが、休暇が長ければそれが徐々に日常と感じるようになり、お金が当たり前のように出ていっていることに気づかない恐れがあるからです。
さらに、最近気を付けたいのが、逆のパターン。
「お金の使わなさすぎ」にも要注意です。
せっかくの休暇で「お金の使わなさすぎ」にも注意
お金の使いどころなのにいつもの感覚で節約してしまい、必要以上にお金をセーブ。せっかくの貴重な機会を思いきり活かせず、楽しみを半減させてしまう危険性があります。最近は「おすすめ節約法」「ポイントの上手な貯め方」「できるだけ安い方法で買おう」といったお金の記事を見かける機会が多いもの。「お金を貯めなくてはいけない」「節約しなくてはならない」という“強いプレッシャー”を感じていないでしょうか。
もちろん、必要なお金を貯めることは非常に大切。ですが、だからといって今の楽しさをすべて犠牲にしていては身が持ちませんし、何のための貯蓄かわかりません。
「節約しなきゃ」「お金はできるだけ使わず、貯めなくてはならない」という気持ちのまま休暇に入ると、旅行先で食べてみたいものがあっても値段重視で一番安いメニューを選んでしまったり、お土産を買おうと思っても「ちょっと高いかな……」とやめてしまったり。
そして休暇が終わり、日常に戻ったときに「楽しみにしていた旅行だったのに、なんでもっとお金を使って楽しまなかったのだろう……」と後悔してしまったら、とてももったいないと思うのです。
日常のときに「休暇中のお金の使い方」をイメージする
とはいえ、「特別な日だから」「なかなか来られないから」と財布のひもが緩みっぱなしなのも危険。どちらかに偏るのではなく、ほどよくお金を使っていきたいですよね。
そこでおすすめは、旅行に行く前の日常のときに、どのようなお金の使い方をしたいかを考えておくこと。「今回の旅行は特別だから、食事代は惜しまないようにしよう」「旅行先でしか手に入らないお土産は楽しみながら買おう」といった具合です。
ざっくりとでもお金を使う方針や使ってもいいお金の上限額を決めておけば、旅行先でも、家に帰ってからも、迷ったり後悔したりしないお金の使い方ができるようになるでしょう。
やはり、お金を使うコツは「メリハリをつけて楽しむこと」。
これまで上手にやりくりして貯蓄してきた方は、休暇中は(だいたいの上限額を決めつつ)ぞんぶんにお金を使うことにしてもいいでしょうし、そうでなければ、例えば休暇中は毎日外食することは避け、可能な限り家で料理をするなど、お金を使うべきところに絞るというメリハリを意識していきたいですね。
家族がいる方は、ぜひ一度「今回はどんな休暇にしたいか」と話し合っておくと、みんなが楽しい休暇を過ごせるようになるでしょう。
以上、GWや長期休暇中のお金の使い方について、気を付けるべきポイントをお伝えしました。お金の使いすぎもよくありませんが、逆に必要以上の使わなさすぎもよくありません。事前にざっくりとでもプランやお金を使ってもいい上限額を考えておき、休暇中はほどよくお金を使って最大限楽しみたいですね。
執筆/西山美紀
出版社に勤務し、編集・マーケティングに携わった後、2005年にフリーライターとして独立、ファイナンシャルプランナーの資格を取る。フリーランスとしてマネー誌の編集・ライティングに携わり、現在は女性誌、ビジネス誌、WEB等でコラム執筆、マネー取材・原稿執筆などを行っている。貯まる人・貯まらない人、著名ファイナンシャルプランナー、金融機関等への多数の取材経験も。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』、雑誌やWEBなどでの連載も多数。