パソコンの誕生以来、データを保存して携帯できる媒体(リムーバブルメディア)が生まれ、進化し、消滅してきた。リムーバブルメディアは、大切なデータのバックアップや、データの携帯などに欠かせない手段であり、容量増加、データ転送速度や可搬性の向上を中心に開発が進められてきた。

すでになくなったリムーバブルメディアの代表は「フロッピーディスク(FD)」だ。今となっては微々たる容量(1.44MB)しかないが、パソコンの黎明期から2010年頃まで、長寿を誇ったバックアップメディアであった。当初は、OS(基本ソフト)本体さえFDに記憶され、起動の際にパソコンに挿入していたものである。

ほとんどのユーザーは知らない、あるいは覚えていないだろうが、このほかにも、光磁気ディスク(MO)、ジップ(ZIP)(圧縮ファイルの形式ではない)、ジャズ(JAZ)、スーパーディスクなどがあり、日本ではデザイナーを中心にMOが、米国ではZIPが比較的普及していた。サーバ向けには、磁気テープに根強い需要がある。

現在のリムーバブルメディアもいつかは消滅するのだろうが、リムーバブルメディアをまとめてみた。データのバックアップや持ち運びなど、ユーザーのシーンに最適なものを活用してほしい。

USBメモリ

バックアップやデータ持ち運びのためのメディアとしては、近年は標準となった感がある。いつの間にか、接続端子の規格である「USB」でも通じるようになってしまったが、正確には「USBメモリ」である。

USBメモリはデータの書き込み回数に制約があるのだが、技術的進歩もあり、日常的に使う分には意識する必要はない。数カ月に1度程度は物理フォーマットを行うと長持ちするが、あまりひんぱんに行うと逆効果である。
USBメモリ

バックアップメディアの標準となったUSBメモリ


現在は、4~128GB程度の容量で、デザインも多様な製品が販売されている。接続端子の規格では、USB2.0の約10倍の速さでデータ転送ができる同3.0向けがある。これからは、USB3.0対応製品がお勧めだ。ただ、USB2.0端子に同3.0対応製品を接続しても転送速度は上がらないため、自分のパソコンにある端子の規格をあらかじめ確認したい。端子の内側の色が青ければ、USB3.0対応だ。

USBメモリを利用する際には、データ漏えいや、コンピュータウイルスへの感染に注意したい。これへの対応として、データの暗号化やウイルスチェックの機能を持った製品もある。やや割高になるが、企業などでは重宝するに違いない。

操作では、とくに抜く際に注意すること。Windowsであれば、必ずタスクバーから「ハードウェアの取り外し」を行う。MacOSであれば、メモリのアイコンをゴミ箱にドラッグする。これをせずにUSBメモリを引き抜くと、最悪の場合はメディアが破損してデータを紛失する場合がある。

ここが○
  • 容量に比して安価
  • 携帯性にすぐれる
  • ほぼすべてのパソコン、一部のタブレット機器で使える
ここが×
  • 紛失しやすい
  • 操作を誤るとデータが消える可能性
まだまだある、懐かしいあのメディア