門限なし。プライバシーを尊重する学生マンション
学生マンションは、前述したように、「学生専用のマンション」です。一棟丸ごと学生専用になっており、一般の賃貸マンションと比較すると、隣人はすべて学生であるという安心感以外は、大きな違いを感じないかもしれません。「学生専用」とうたう以上、セキュリティがしっかりしていたり、学生同士で交流をはかるためのイベントを開催したり、談話室のような共有空間をもつ施設もあります。
しかし、基本的には、参加強制のイベントがあるわけではありません。なによりも、門限はなく、人の出入りはオートロックなどでセキュリティに配慮されている物件は多いのですが、基本的に自由であるケースが多く、寮長さんや寮母さんもいません。もう一度、私の作った比較表を掲載しますが、これをみると、かなり一般の賃貸住宅に近く、学生会館と学生マンションの間で、線を引いたほうが、違いが明確になりそうです。そう、これは「団体生活」と「個人のプライバシー」のどちらに重きを置くかという違いであるともいえるでしょう。
ただし、食事は自炊か外食という前提となります。バランスのとれた食生活をとるように心掛けましょう。
女子専用学生マンションの安心感
女子学生専用の学生マンションもあります。どういった点が女性向きかと言うと、防犯やセキュリティが強化されていう物件が多くなっています。オートロックやTVモニター付きインターフォン。隣人もすべて女子学生という安心感は、なにかと不安な一人暮らしでは、安心ですね。女性専用ということは、男性とエレベーターでふたりきりになることがないといった安心感もあります。
学生専用の賃貸の特徴
学生会館や学生マンションでは一年更新という契約のものが多いようです。公式には、「専門学校や留年中退などもあるため」と言っていますが、学生運動や宗教活動などを意識しているのかもしれません。特にルール違反など、団体生活に支障をきたすものでなければ、自動更新となるようです。なお、学生会館や学生マンションなどでは、基本的には、卒業後は出なければなりません。
さて、ここまで、様々な学生向けの賃貸について述べてきました。そして、そのどれがいいかということではなく、団体生活の人との絆と個人の自由のバランスの中で自分にあったタイプを選ぶとよいということを述べてきました。実はこれは一般の賃貸住宅のお部屋探しでも同じポイントです。
一般の賃貸住宅を借りても、ゼミやサークル、あるいはアルバイトやポランティアなど様々なところで、人との接点をつくっていくことは可能です。門限はなくても「ゴミ出しは○曜日」といったルールはどこにでもあります。最近は一般の賃貸物件でも学生の利用を前提として設備を充実している物件も多くなっています。バイト先や繁華街からの帰宅は、むしろ一般賃貸物件のほうが立地も便利がよいかもしれません。
さまざまな選択肢の中から、自分にあった物件選びをしていただくといいでしょう。そのためにも、それぞれの違いを知って、自分に合わなければ無理に我慢せず、住まい探しをしていきましょう。