中央祠堂を中心に、左右対称のシンメトリックな構造になっている
「アンコールワット」は、エジプトのピラミッド、ナスカの地上絵、ギリシャやローマの神殿や遺跡に匹敵する東南アジア地域最大の文化遺産です。「アンコール」、「ワット」はそれぞれサンスクリット語で、「王朝」、「寺院」を意味しています。インドシナ半島のほぼ中心に位置するカンボジア、シェムリアップの郊外に、アンコール・ワットの巨大な伽藍が建造されています。東南アジアのエリアで、9世紀から15世紀まで、権勢を奮ったクメール王朝の寺院です。
王国の歴史上最も偉大だったとされるスールヤヴァルマン2世が、12世紀の前半に30年もの歳月をかけて建造しました。東西1500m、南北1300mにも及ぶ広大な敷地に、寺院は真西の方向に向いて建てられています。
日の出から日の入りまでの太陽の動きを正確に測量し、東西南北の4つの方向を正確に捉えたと言われています。3層の回廊に、5つの祠堂が全体の輪郭を築く中央には、青空に向かって中央祠堂がそびえています。
中央祠堂を中心として、左右対称のシンメトリックな構造をもっており、堂々としながらも均整のとれた構造美を放っています。
夏と冬の季節を分ける春分の日や秋分の日には、中央祠堂を玄関とするかのように太陽が昇ります。中央祠堂の背後から降り注ぐ太陽の斜光が、伽藍を神々しいシルエットのように浮かび上がります。
一生に一度は訪れたいスポットであるばかりでなく、一度訪れると再度訪ねたくなるスポットでもあります。
■アンコール・ワット
住所:Angkor Archaeological Park, Siem Reap, Cambodia
営業時間:終日
定休日:年中無休
ホームページ:アンコール・ワット
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