教育費だけでなく、夫婦の老後にも意識を向けよう
今ある貯蓄300万は、そのままでもいい?住宅ローンの返済にまわすべき?投資にまわすリスクなんてとってはいけないのでは?
F山:貯蓄の300万円はそのままでもいいでしょうか?
澤上:次男の大学進学費用は計画ができたから、今ある300万円は夫婦の将来に備えて投資にまわすといいね。今、F山さんは教育資金のことに意識が向いている。その気持ちはよ~く分かるけれど、その先にある夫婦の老後にも意識を向けてみよう。投資を早く始めれば始めるほど、長い時間をかけてじっくり増やすことができる。貯金に寝かせておくより、時間を味方につけた方がいいよ。
F山:なるほど~。
澤上:次男が大学を卒業した後、教育費として使っていたお金については、まるまる夫婦の老後資金づくりにあてられる。そのときまでに長期投資の良さを体験しておけば、子育てが終わったあと、より上手くお金の運用ができる。長期投資の経験は、家族にとって大きな武器になるよ。
F山:では、この300万円はどんな投資商品で運用すればいいでしょう?
澤上:今後5年位で想定されるリスクを考えると、今は株がいいと思う。日本のみならず世界中が国債を大量発行しているから、先々は国債の価格が下落することが考えられる。そうなると、大量の国債を保有している銀行の業績は振るわず、預金金利は上がりにくい。つまり、債券や預金にはリスクがある、ということ。
F山:そうなると、株価も低迷しませんか?
澤上:その危険はあるが、投資マネーの債券から株式シフトもあり得る。どちらが、長期でリスクが少ないのか、経済の大きな流れを肌で感じられるようにすることが重要だね。
F山:ところで、この貯蓄300万から住宅ローンの繰り上げ返済をする必要はないのでしょうか……。
澤上:住宅ローンの金利は変動型? それとも固定型?
F山:変動型です。
澤上:おいおい。それは危険! 繰り上げ返済より、固定型に切り替えるのが先だよ。この先、金利は上がる可能性があるからね。今の低い金利水準で固定型にしておけば、金利負担は大きくないから返済を急ぐ必要はない。それよりその貯金を運用してしっかり増やし、定年がみえてきたところで一括返済を考えればいいと思うよ。
投資に定年はない!家族を守る、リタイア後の生き方
F山:教育費のことだけでなく、老後資金についても考えるというのは、新しい気付きでした! 老後については、教育資金や住宅ローンの支払いが済んでいるし、リタイアしたら、第二の人生、夫婦で海外旅行に行ったりして楽しめるといいな。
澤上:旅行は飽きるぞ~(笑)。年に1~2回の旅行ならいいけれど。それより、私はリタイア後こそ、社会との関わりをもって生きることを意識した方がいいと思うな。子どもが独立したり、リタイアすると、社会との関係が狭まってくる。50代のうちから、ボランティアや投資を通じて、社会を観察する経験を積んでおいた方がいいと思うよ。
F山:澤上さんも何かボランティアをしていらっしゃるんですか?
仕事に定年はあっても、投資に定年はない
澤上:植林や下草刈り、地方活性化のセミナー、中小企業の相談にのるなど、いろいろやっているよ。頑張っている人と接することで、自分も頑張ろうという気持ちになるし、社会の問題もみえてくる。社会貢献すると、なんらかの反応があるから面白いし、責任も生まれるからやり甲斐があるよ。
F山:ほんとにそうかもしれませんね。
澤上:仕事に定年はあっても、投資に定年はない、ということも覚えておくといいね。むしろ、人生経験を積むほど長期投資が楽になる。
老後の生活資金は長期で保有できる投信で運用して、必要なときに、必要な額を解約していく。これとは別に、100万円でもいいから投資を楽しむお金を確保するといい。子どもたちのために、よりよい社会をつくってくれる企業を応援する、という気持ちで投資をするんだ。知的ゲームのような感覚でね。ガツガツ計算しないから、周りにつられて高値で買ったり、下がったときに慌てて売るような失敗をしにくい。大人の投資だね。意外と儲かるよ。
F山:カッコいい生き方ですね! 教育費と住宅ローンの返済のことでいっぱいでしたが、そんなときでも時間を味方につけ、貯金ではなく投資でお金を増やし、経験を積むことが大事。そして、それが今の私たちの生活だけでなく、将来子どもが住む社会にも役立つといった意味で、家族を守ることにもつながるんですね。ありがとうございました!
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