アートでもありオモチャでもあるカードの魅力
イームズ「House of Cards S」価格3,675円(税込)
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こんな感じでオブジェを作って楽しめます
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プレイングカード(いわゆるトランプ)やトレーディングカードのコレクターが多いことからも分かるように、「カード」には不思議な魅力があります。カードの両面に印刷された図柄は、それだけでも立派なアートとして成立しているものも多く、手に取って眺めているだけでも楽しいものです。そして、トランプの例を挙げるまでもなく、カードによって様々な遊びや楽しみ方が出来ます。手のひらに収まるサイズとケースの形状も魅力の一つでしょう。
そんな「カード」の中でも、「House of Cards」はガイド納富が古くから愛用しているものの一つです。チャールズ&レイのイームズ夫妻のデザインによる、様々な意匠を凝らした図柄の普通のトランプとほぼ同じサイズ(6×9.5cm)のカードが54枚セットになっています。カード一枚一枚のデザインもイームズらしく、ボタンや糸巻き、鉛筆などの身近なものをカラフルに捉えた写真から、古いオモチャや民俗学的なグッズの写真など、見ていて飽きない、ちょっとした作品集になっています。
しかし、それだけではありません。「House of Cards」という名前の通り、このカードはいわゆる「カードの家」を作るためのものなのです。実際にトランプを使って作るカードの家は、高い技術もが必要ですし、ちょっとの衝撃で壊れてしまいます。凝ったデザインのものを作ることも出来ません。ところが、この「House of Cards」は、カードに6カ所の切れ目が入っています(長辺に二ヶ所づつ、短辺に一ヶ所づつ)。この切れ目を使ってカード同士を繋ぐことで、カードを使ったオブジェを作ることが出来るわけです。
単純な仕組みですが、実際に作ってみると、直線だけでなく、斜めに差し込んだり、カードでアーチを作って曲線を表現したりと、様々なパーツが作れます。そのパーツを組み合わせることで、様々な形を作ることが出来るのです。ガイド納富は作ってる内に夢中になってしまって、54枚では足りず、もう1セット欲しくなるほどでした。
このカードは、写真で紹介しているトランプサイズのものの他に、17.3×11.5cmのカードが32枚入った大判のもの(4800円)もあります。また、カードのデザインをイームズによるテキスタイルで統一したものも発売されています。どれを選ぶかはお好みですが、ガイド納富としては、このSサイズが一番のオススメです。
ハンドメイド感覚のイタリア製麻雀カード
CAVALLINI & Co「MAH JONG」3,990円(税込)
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三国志のキャラが描かれた雰囲気満点のカード
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もう一つ、紹介したいカードがあります。イタリアでデザインされ、アメリカの会社が発売している麻雀牌カードです。横38mm×縦88mmという縦長いカードは、1900年代始めに作られたマージャン牌のデザインを2002年に復刻したもの。麻雀牌というと、小さな直方体をイメージしますが、香港やイギリスなどでは今でも大きくて薄い、板のような牌が使われています。このような細長いタイプのものも多かったようです。
その細長いカードには、三国志のキャラクター達の絵が描かれています。万子(一万、二万などと書かれているカード)は魏の曹操、索子(竹をデザインしたマークのもの)は呉の孫権、そして筒子(丸をデザインしたマークのもの)は蜀の玄徳の元に集まった武将達が描かれています。東南西北のそれぞれのカードには三国志を彩る美女達が、白發中のカードは孔明、徐庶、鳳統の三人の軍師が描かれています。しかも、その絵が何とも、古い中国の絵画風で、しかも三国志好きの人が見ても納得出来るキャラクターになっています。
紙の質も良く、触り心地はもちろん、実際にゲームをする時の持ちやすさや滑り具合など、何とも良い感じなのです。麻雀は、ご存知の通り13枚を一度に手札として持つ必要があるので、普通のトランプのサイズでは遊びにくいのですが、このように縦長で、しかも紙が滑らないようになっていると、旅行の移動中でも遊べそうなのです。
また、箱がハンドメイドで一つ一つ微妙にデザインが違っていて、しかもそのまま鞄に放り込めそうなほどしっかりしたものなのも嬉しいところです。麻雀が出来なくても、オリエンタルなムードに溢れたコレクターズアイテムとして十分楽しめるカードだと思います。
この麻雀カードは、銀座の伊東屋さんをぶらぶらしていて見つけたものなのですが、いくつかのネットショップでも入手できるようです。あまり沢山入るような製品ではなさそうなので、みつけたら即ゲットをお勧めします。
ガイド納富の「こだわりチェック」
トランプカードも含めて、カードには不思議な魅力があります。特に集めようと思っているわけではないのに、ガイド納富の手元にも、いくつものカードがあります。場所をとらず、眺めてキレイで、しかも楽しく遊べてしまうのですから、グッズとしてかなり優秀だと思うのです。単に、手に持ってシャッフルとかしているだけでも、何となくウキウキしてきます。それだけに、「これはカッコいい」と思えるカードをプレゼントしてもらった時は本当に嬉しいものです。
世の中には、今回ご紹介したもの以外にも、まだまだ、いくつも魅力的なカードがあります。ガイド納富が持っているだけでも、「グラス」や「玉の輿」なんていう古いカードゲームや、金子國義氏のイラストをカードに仕立てたものなどなど、まだまだ紹介したいものがいっぱいあります。それらの半分は、プレゼントとして頂いたものなのですが、その全てについて、誰に、どういうシチュエーションで貰ったのかを鮮明に覚えています。何より、貰ったその場で一緒に遊べるのがカードの良さですね。
<関連リンク>
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