新東京スタイル誕生!捻りのあるクラシック
2007-08年秋冬「NYコレクション」ではクラシックさを打ち出すコレクションが多く目に付きました。そして、続く2007-08秋冬「東京コレクション」が3月12~16日、東京・日本橋で開催されました。東京・日本橋で開催されたテント前。 |
今までの東コレと言うと、オシャレ好きな学生を意識したような、ストリート感のあるポップでエキセントリックなイメージがありました。
でも、今回はかなり大人の女性向けのリアルクローズが増えた気がします。もちろん、今までの東京カルチャーらしいひねりのあるストリート風のかわいらしさのエッセンスも随所に感じ取れました。今後、東コレ・ブランドを着る人たちの年齢層が幅広くなりそうなうれしい予感があります。次に目指したいのは、「内なるセクシー美」です。東コレで発表された作品の中から、次のシーズンのトレンドアイテムをわかりやすくご紹介します!
【CONTENTS】
クチュール&ディテールへのこだわり
エッジの効いたラグジュアリースタイルを求めるなら……。■DRESSCAMP(ドレスキャンプ)
デザイナー 岩谷俊和(いわや・としかず)
テーマは「アート・クチュール」。「オートクチュール」をひねり、アートとの融合、アートの域に踏み込んだファッションを打ち出した。「野獣派(フォービズム)」の中心人物で、晩年には切り絵に傾倒した" target="_blank">アンリ・マティスや、印象派の祖、" target="_blank">クロード・モネといった多様なスタイルのアーティストから得たイメージをミックス。鮮やかなカラーパレットが目に焼き付く。ゴージャスなファーのミニケープもこの秋はぜひ取り入れたいアイテム。 | アート感ある精緻(せいち)な裾柄が美しい。たっぷりとしたボリュームのある袖はまるでケープやポンチョを羽織っているかのよう。今や東コレの代表格ブランドに成長。新しいフォルムを楽しめるドレスはこの秋冬、アップカミング! |
■SOMARTA(ソマルタ)
デザイナー 廣川玉枝(ひろかわ・たまえ)
テーマは「プロティアン&プロテア」。プロティアン=変幻自在・変身能力のある人。熱帯に咲く花「プロテア」が、ダークな銀河に咲き乱れたよう。エッジの効いたエレガンスが冴える。繊細なニット地のドレスのように見えるツーピースは大人のラグジュアリースタイルにピッタリ。 | 人気のフューチャリスティックな輝きは秋冬はさらにクラシックムードがおすすめ。構築的なシルエットが冴える女性に魅せる。ラグジュアリー感漂う輝きを放つサテンのトレンチコートなら、今までのトレンチとは差が付く1着になること間違いなし! |
オリエンタルをリアルクローズに
世界でも大注目のアジアンビューティーを取り入れたいなら……。■YLANG YLANG(イランイラン)
デザイナー 青柳龍之亮(あおやぎ・りゅうのすけ)
テーマは「中国女」。中国を象徴する赤やマンダリンカラー(立ち襟)のチャイナ風ドレスに、中国の国旗「五星紅旗」の星モチーフをポップにアレンジ。チャイナドレスを、スタイリッシュにリアルクローズへ落とし込んだ技はさすが! | 微妙に色合いの異なるブルーの陰影が響き合う。女性の内面に潜む「陰と陽」を暗示しているかのよう。たくさんあしらわれた星のモチーフがポップで華やか。リアルクローズ・ドレスを得意とする俊英デザイナーらしく、私たちが今すぐ着たいドレスを、深みのある世界観で表現。ハイウエストで切り替えられたドレスは秋冬も人気続行、要チェックです。 |
■matohu(マトフ)
デザイナー 堀畑裕之(ほりはた・ひろゆき)
関口真希子(せきぐち・まきこ)
テーマは「南蛮」。安土桃山時代から江戸時代の初期にかけて、スペインやポルトガルから日本にもたらされた文化=異国情緒は日本人に西洋へのあこがれを抱かせた。そんな南蛮テイストを、和装にミックスして現代風に蘇らせた。「長着(ながぎ)」と呼ばれた、足首辺りまである丈長の着物を、今の私たちが普段着られるアイテムとして提案。ショートドレスのようで、コート風でもあるリラックス感たっぷりのシルエットには、クラシックなムードが漂い、袖を通してみたくなる。 | 桃山時代の南蛮・キリシタン文化を彩った、十字架に花を組み合わせた「花クルス」といわれる模様が全体にあしらわれています。ケープのようなシルエットはキリスト教伝道者のいでたちを思わせる演出。袖が短めのクロップトジャケットというトレンドアイテムに、南蛮テイストが加味されたスタイルは新鮮! 袖先からのぞくフリルも南蛮渡来の衣装に通じるディテール。 |
次のページでは、新しいボリュームシルエットと大人のためのミニマル&リラックスをご紹介します!