今日のスピーチ Today's speech

There are a few things that suggest, at a minimum, there's a little froth in this market. While we don't perceive that there is a national bubble, it's hard not to see that there are a lot of local bubbles.

全国的な「バブル」とは受け止めていないが、地域的な物価の急上昇が頻発していることは認めざるを得ない。「フロス」、つまりきめの細かい泡があることを示すデータが多少はあるのだ。

今日の重要表現 Today's high light

bubble or froth? 「バブルかフロス(カプチーノに浮いているような小さな泡)か?」

FRB前議長、アラン・グリーンスパン氏による住宅価格の上昇についてコメントから、今回押さえておきたいのは、"froth"と"bubble"という「泡」を意味する単語の微妙な使い分けです。
「ボコボコッ」と水中にある「泡」は英語で言うと"bubble"。大きくふくらんではじける様子を経済に例えて、物の値段が短期間に上がりすぎたことを指すのはご存じの通り。いっぽうの"froth"は、たとえばカプチーノなんかに浮いているきめ細かい泡のこと。つまり、"bubble"ほど大きくはないわけで、物価の上昇がそれほど深刻ではないことを、ニュアンスとして出しています。
日本語で言うとひと言で「泡」ですが、"bubble"、"froth"、それからビールを注いだときの泡を指す"form"なんていうのもあって、似たような単語でも微妙な違いが分かってくると、英文の「味わい」も違ってくるのではないでしょうか。

今日の英文解説 Today's explanations in English.

今振り返ってみると、アメリカの住宅価格はあまりにも上がりすぎていて、「froth」ではなく明らかな「bubble」だと分かります。今の世界経済は、そのバブルがはじけた余波で苦しんでいるわけですが…そもそも、なぜそんなバブルが起こってしまったのでしょう?
と言う疑問に答えるには、「金利」がヒントになります。「定期預金の金利」なんかのアレですね。アメリカでは住宅バブルの前は比較的金利が低かったのですが、そうすると、アメリカ人だったらこんな風に考えちゃいますよね。

「銀行に預けていてもお金は増えないし、買い物しちゃおう」

と。あるいは、「いっそ、借金してでも良いから買い物しちゃおうかな。だって、借金の『金利』は低いわけだし」、まで考えが進むと、家を買うのは正しい選択に見えたのでしょう。
多くのアメリカ人がそう思った結果…我も我もと、みんなで家を買いまくって、いつの間にか住宅価格は急上昇。
もちろん、それに歯止めをかけるべくグリーンスパン氏も徐々に金利を上げていったのですが、なにせ、「バブルじゃなくてフロスだ」と言っているものですから、金利を上げるペースが十分早くはなかった…。結局は、それが「住宅バブル」を引きおこしてしまったと言うことなのでしょう。

今日の話を経済の観点からみる Economic point of view

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今回は、マネー・カレッジの経済ダイヤモンドモデルで言うと、金利と物価の関係にフォーカスをあてました。前回のコラムで、「先読み」というキーワードで、ダイヤモンドモデルの一つの要素の変動が、他の要素にどのように影響を与えるかの予測ができると経済が分かってくる、と言う話をしましたが、覚えていますか? 今回は、まさにこの好例で、左側の緑の「金利」が斜め上の「物価」に影響を与えたことになります。グリーンスパン氏ほどの「巨匠」でも、経済の動きはなかなか読み切れないところもありますが、私たちはまずは、ダイヤモンドモデルで教科書的なメカニズムを押さえておきましょう。

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