7潮温泉 大和荘 (再訪)
少加湯循環
源泉は咳込むほどの炭酸。CO2 1814
島根県の江津に流れる江の川は電源開発のためかダム湖となって広い水面がずっと続いている。
中流の大和村にある潮温泉は素晴らしい泉質である。重曹の含有量が多くNa3567mg HCO3 6082mgと国内屈指の数値となっている。食塩も2506mg含み副成分となっている総計14626mgの含炭酸食塩重曹泉でCO2は1814mgと凄い含有量となっている。
大和荘は村営の温泉宿で以前夜の訪問で良く観察できなかったので再訪した。内湯のやや大きめな浴槽で加湯しながら浴槽内部で加熱している。23.2度の源泉を考えるとこの使い方で善しだと思う。
薄褐色、強い炭酸味+純な重曹味、塩甘味でほぼ無臭であった。千原よりもずっと濃い炭酸で冷たい源泉が加湯されているが、飲むと喉の奥が熱くなりむせ返るようである。炭酸飲料くらいの炭酸量であった。
8湯抱温泉 中村旅館 (3回目)
表面膜張り健在、析出物は足が切れそうな尖り具合
青山旅館休業(廃業)、日の出旅館不可、湯抱荘休みの日
湯破しようと思ったが1つしか入れなかった。(泣き)
食塩重曹泉の濃い泉質で気に行っている湯抱温泉は、小さな三軒の旅館があり昔ながらの良い温泉の風情を醸し出しており好きな温泉地である。
木造の宿で鄙びた風情の青山旅館は現在休業のようで扉が閉められたままであった。以前訪問したときは、営業していたがその日は客が居なくて入浴不可であった。日の出旅館はエントランスが改修されてきれいな和風旅館となっていたが日帰り入浴不可であった。以前も中村旅館しか入浴不可で今回もほかの旅館には入浴できなかった。
しかし中村旅館の厚く析出した浴槽は健在でスチロールの敷いてある洗場には強力に析出物が付き、驚くべき貫禄がでている。浴槽の縁が高くなっていて厚みがあるので排水路まで急な斜面になっているのが驚く。
32度の含炭酸重曹食塩泉(推測)で湯を見ると津軽湯ノ沢温泉の「でわの湯」を連想した。緑白濁の色と表面に膜が張っている温泉の外観はそっくりである。
前回は湯気で真っ白になり良い写真が取れなかったが今回,充分に良い写真が撮れ良かった。緑白濁、表面膜張り、塩苦味+少炭酸味、無臭と観察した。
9粕渕温泉 ユートピアおおち
プールの付属温泉,最低であった
邑智町の粕淵の高台にあるセンター系の温泉施設。プールやレストランが主体の施設で温泉は付属のようなもの、透明、無味、無臭の湯が循環されていた。湯も個性のある物ではなく総計1149の重曹泉で26度の清澄なものである。
10泉弘坊温泉 単純泉 14度
池田ラジウム温泉や小屋原温泉という炭酸や食塩の濃い地域ながら単純泉の14度、総計392mgの薄い温泉である。川沿いの一軒宿で岩風呂の内湯のみである。川の眺めのよい木造の入母屋の旅館である。透明、無味、無臭
11小林鉱泉 (再訪)
炭酸多し
小林鉱泉前というバス停があり、昔からある鉱泉旅館だろうが現在休業している。しっかりとした黒い石見瓦の建築は立派である。
庭にある源泉に失敬ながら入浴させていただいた。含炭酸重炭酸土類食塩泉(推測)と思われる。炭酸も重曹も塩もかなり濃厚に含有されている。
温度は無く20度前後と思われる。青い円錐状のトタンの屋根が付いたポンプ室がある源泉は深く、すっぽりと入浴できた。析出物が舞い上がりはっきりしたオレンジ色になった。塩甘味と少炭酸味があり少金気臭である。源泉はゆるく自噴しており体感清涼感も抜群で冬の寒さには辛い物であった。
12温泉津温泉 小浜温泉(4回目)
改修されていた。「おとこはつらいよ」と書いてある看板はなし
太田市に至る途中には鳴滝温泉があり以前訪問したが現在も健在で湯を沸かす薪の煙りがたなびいていた。
温泉津に着くといつもまず小浜温泉に行く。今回はついに外壁が改修され、綺麗な白い壁になっていた。しかし基本的な骨格は以前のままである。
中に入ると半円形の浴槽と玉石の洗い出しの床は以前のまま健在であった。以前は薪の加熱であったがゴウゴウと音がするのでボイラーになったような感じである。
28.2度なので弱い加熱で充分であろう。しかし炭酸の2300mgもの含有量は国内屈指ながらほとんど抜けていたのが残念である。しかし薄褐色に濁り、濃い塩渋味とはっきりわかる強い金気臭で好きな源泉である。
嬉しかったのは昔からの秀逸なペンキ看板が記念品のようにガラスの額入りで掲示されており、文化を大事にしているなあと思った。総計9400mgの含炭酸塩化土類食塩泉(CO2-NaCa-Cl)である。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。