爬虫類・両生類/カメレオンの飼い方

ヘビ飼育 コーンに始まり、コーンに終わる

「コトハジメ第二弾・はじめての○○」開始です。最初は「はじめてのヘビ飼育」題名からバレバレですが、おすすめのヘビは何なのでしょう!?

執筆者:星野 一三雄

全国の両爬飼育初級者のみなさん、コンニチハ!
大変お待たせいたしました。「両爬飼育コトハジメ第二弾・初めての○○飼育」のようやく第一回です。ちょっとヘビが連続していますが、今回は「初めてのヘビ飼育」と題して、初めてのヘビ飼育に関して考えてみました。

▼最初のヘビの条件
初めてヘビを飼育しよう、という方にはどんなヘビを奨めればいいでしょう?
「初めての○○・序章」でも書いたように、
・飼育環境に順応しやすい
・丈夫
・入手しやすい
・飼育に関する情報が多い

あたりは当然として、ヘビの場合は
・餌がコンスタントに入手できる
・ハンドリングができる
・自治体の危険動物に指定されていない

あたりも重要になるかもしれません。
そんなあたりを考慮すると(なんの工夫もないのですが)やはりNo1はレッドコーンスネークElaphe guttata guttataということでほとんどの方に反論はないでしょう。
私は今まで日本のヘビや東アジアのヘビばかり飼育してきたのですが、恥ずかしながらようやく最近3頭のコーンたちを飼育し始め、改めて、その魅力を認識しました。

▼コーンの魅力
さて、コーンスネークを飼育すると、どんな楽しみがあるのでしょう。
◇キレイ!
コーンはかつて日本で「あかだいしょう」などと呼ばれていたように、赤色がキレイなヘビです。特に黒色色素が減退している品種などは赤がより強調されて、美しいのです。

◇数多くのバリエーション
もともとコーンスネークは地域個体群や個体による、色彩や斑紋の変異が多いため、それらから多くの改良品種が作り出されています。
コーンスネーク愛好会「とうもろこしの会」では27種もの品種名が掲載されています。中には日本のブリーダーの方が作出された「藤紫」なんて品種もあります。多くの品種があるために、コレクションに走ってしまうのもコーン飼育の魅力でしょう。

◇おとなしい
少なくとも、私が飼育している3頭はすべておとなしい性格のヘビです。今まで、日本産ヘビのWC中心だった私などは、ヘビは手に持たれた時にじたばたする動物、と思っていたのですが、見事にコーンで裏切られました。まるで手の温もりを楽しんでいるかのように、ゆっくりと動きます。咬むこともほとんどないようなので、まさにハンドリング向きのヘビでしょう。

◇拒食知らず
飼育の状況がとても劣悪だったり、ヘビ自身がなにか体調が悪かったり、という明らかな原因がなければほとんど拒食はしないようです。拒食知らずのヘビほど、飼育者をほっとさせる生き物ってこの世にいません。もちろん個体差はありますが。

◇繁殖の楽しみ
しっかり飼育できるようになったら、さらなるコーンの魅力の深みにハマります。それは繁殖を楽しめることでしょう。温帯性のヘビなので、冬場にしっかりと冷やせば比較的繁殖に取り組みやすいヘビのようです。特に色彩変異の遺伝の法則などを理解していれば、思うような色彩や模様の仔ヘビたちを得られやすいようです。また、品種の組み合わせによっては一腹から様々なバリエーションのヘビが生まれるようで、孵化する瞬間がとても楽しみになりそうです。
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