意外に辛くないメキシコ料理
ビールにもよくあうおつまみ、ナチョスはテックス・メックス |
だが、メキシコ料理そのものはそれほど辛くないものが多い。料理にはサルサと呼ばれるソースが添えられることが多く、その数は数百種類にも及ぶ。なかにはハバネロを使った辛いものもあり、アボガドをメインにしたグアカモレなどマイルドなものも少なくない。ソースさえ選べば、辛いのが苦手な人も案外いけるはずだ。もちろんメキシコの人たちにとって唐辛子は欠かせないが、その種類は非常に多く、辛さのレベルも幅広いのだ。
主食はトウモロコシの粉を水で練って焼いた薄い皮「トルティーヤ」で、おかずなどを包んで食べるのが定番。タコスとはトルティーヤに具を乗せたもの、小麦粉のトルティーヤならブリトーと呼ばれる。
日本のメキシコ料理はアメリカ風?
日本のメキシコ料理店のなかには、「テックス・メックス(Tex-Mex)料理」と謳っている店が結構ある。テックス・メックス料理とは、アメリカのテキサスで生まれたアメリカ風のメキシコ料理のこと。唐辛子にクミンやオレガノなどの香辛料を加えた「チリパウダー」を多用し、肉やチーズがよく使われるのが特徴。肉や豆を唐辛子と煮込んだ「チリ・コン・カーン」や、トルティーヤを揚げた「ナチョス」などがその代表格。とくにテックス・メックスと明示していない店でも、これらの料理はよく見かけるはず。とはいえ、最近ではメキシコでもナチョスを出すレストランもあるので、メキシコらしさを味わうには特に問題ない。ただ本場のメキシコ料理は味付けや食材のバラエティが豊富で、想像以上に奥深いことは知っておいても損はない。
他にもあるアメリカ流メキシコ料理
アメリカで生まれたメキシコ料理は他にもある。メキシコからの移民が多いカリフォルニアでは、カリフォルニアスタイルのメキシコ料理、カル・メックス(Cal-Mex)が注目を集めている。ヘルシー志向が高い地域であるため、新鮮な季節の野菜やハーブを多用した洗練された仕上がりだ。ニューメキシコ州では、赤く熟す前のグリーン・チリを使うニューメキシコ料理(New-Mex)もある。本場の味云々はさておき、アメリカ各地でこうしたメキシコ料理を食べ比べてみるのも面白いのでは。
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