鉄道関連情報

更新日:2006年05月25日

130円で関東1都6県日帰り遠回りの旅

JR運賃計算のきまりを応用することで可能な、130円で関東1都6県を巡る大旅行。途中下車不可などの条件を満たせば様々なルートが考えられます。ガイドが130円で577kmの旅を決行した旅行記。

友部 18:11 → 19:27 我孫子(常磐線普通・446M・クハ411-115)

常磐線
特急列車に抜かされるため6分停車(ひたちのうしく駅)
友部は特に大きな町というわけでないのだが、水戸線と常磐線の乗り換え駅のため構内は結構広い。

晴れていればまだ明るいのだろうが、今日はもうすでに窓外の景色は見えない。しかし旅に出ているとき、この1日の終わりを感じる時間帯は嫌いではない。車内の灯りが、線路近くの地面を照らすのもなかなか風情がある。

しかし、この旅はまだ終わらない。何せあと4時間くらい残っているのだ。さすがに、そろそろ疲れが出てきたようだ。

取手駅の先で、とうとう千葉県へ入った。これで1都6県すべて回る、という目標は無事達成である。

我孫子 19:52 → 20:35 成田(成田線普通・881M・サハE231-206)

我孫子駅
我孫子駅1・2番ホーム上野方にある弥生軒
我孫子では少し時間があるので、迷った末にホームの立ち喰いそば「弥生軒」でそばを食べておくことにした。この弥生軒、かの放浪画家・山下清画伯が数年間働いていたことがあるのだそうで、店内には『ぼくがはたらいていた 弥生軒のおそばおいしいよ 山下清』と書いたプレートが下がっている。大きな唐揚げが2つ乗っかった「唐揚げそば」が名物なのだが、ちょっとボリュームがありすぎるので今回はたぬきそば270円にしておいた。

我孫子からはもう真っ暗で外はまったく見えない。駅に停車すると、静けさの中に虫の声だけが響いている。雨は止んだのだろうか。布佐駅でほとんどの乗客が下車、車内は閑散とした。印旛沼にほど近い安食(あじき)駅でドアが開くと、外はカエルの大合唱だった。どうやら列車の乗客の数よりも、カエルの数のほうが多いようだ。

成田 20:38 → 21:09千葉(成田線普通・1470M・クハ111-1344)

成田線
国鉄型車両は成田線でもまだ活躍中(千葉駅)
千葉行列車への乗り換え時間は3分しかなかったが、少し走って間に合った。連休最終日のこの時間、しかも上り列車だから、さすがに乗客はまばらだ。ボックスシートを1人で占有してゆったりできるだろう、と思ったのだが、千葉駅が近付いてくるとともに少しずつ乗客が増えはじめた。

千葉 21:19 → 21:49 錦糸町(総武本線快速・2108F・サハE217-44)

総武本線
総武快速線の車両(千葉駅)
千葉駅には若者があふれていた。なぜか理由は良くわからないが、ホームにも、列車内にも、若者ばかりだ。千葉というところはそういう所なのだろうか。ついさっきまではカエルの大合唱を聞いていたのに、この喧噪はなんだろう。

「首都圏」とか「東京近郊」と一括りにしてしまうことが多いが、そこには実に多様な地域性があるのだ、ということが、今回の旅を通じて改めてよく実感できた気がする。130円で実感させてもらうのは、ちょっと気が引けるけれど……。

錦糸町 21:57 → 22:04秋葉原(総武線普通・2119B・クハE231-1)

総武本線
最後の車両はクハE231-1だった!
江戸川を渡る。ようやく東京都へ戻ってきた。ゴールはもうすぐだ。

今朝から通算して16本目の列車が、錦糸町1番ホームにやって来た。最後の列車だ。いつものように車両番号に目をやると「クハE231-1」。これまた偶然にもこのクハE231という車両の量産1番目の車両であった。最初の列車と最後の列車で、見事にこの旅の帳尻があった感じだ。

隅田川を渡り、浅草橋駅を過ぎ、とうとうゴールの秋葉原駅へ列車はすべりこんだ。577.1km、約15時間に及ぶ旅は、案外あっけなく終わった。

大回り乗車完遂、そして最後の関門

秋葉原駅
ついにゴールの秋葉原駅に降り立つ
さて、列車には乗り終わりましたが、最後にもう一つクリアすべき問題が残っています。それは、改札の外へ出ること。そんなの、切符を自動改札機に入れればいいことでは?と思うかもしれませんが、実は、入場から一定時間が経つと、ゲートが開かず自動改札機を通れなくなってしまうのです。

仕方がないので、駅員のいる有人改札へ行き、切符を差し出します。

 駅「どうされました?」
 ガ「大回りをしてきました」
 駅「ああ、どんなルートですか?」
 ガ「この図のルートです」

と、あらかじめ用意しておいたルート図を示すと、

 駅「ああ、これね、じゃあもういいです」

秋葉原駅改札口
あの改札口を通れば旅は完結するのだが・・・
と、なぜか投げやり気味に言って、通してはくれました。

別にルール違反は何一つしていないので、堂々と胸をはって改札を出られることは確かです。ただ、あまりこのような行為を快く思っていない方がいるようなので、もし実行される方がいらっしゃったら、最低でも「ルート図」と「行程表」は携行し、何かの時にはすぐに示せるようにしておくことをおすすめします。
いかがでしたか?

それにしても、特筆すべきはやはり「鉄道運行の正確さ」ですね。今回はダイヤの乱れも一切なく、事前に机上で立てたプランと寸分違わぬ行程が実現できたのです。当たり前と言えばそうかもしれませんが、当たり前のことを当たり前にしてくれた鉄道関係者の方々に、最後に心からお礼を言いたいですね。
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(執筆者:高橋 良算)

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この記事の担当ガイド

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野田 隆

名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL・D51を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始ま…

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