「半農半X」って、ナニ?
郷里の綾部をこよなく愛する塩見さん。いちばんいいものは、足元にある…? |
「半分農で、半分…ナニ?」
何だか不思議な言葉ですね。
この概念を提唱している、半農半X研究所代表の塩見直紀さんの講演を拝聴し、お話を聞かせていただきました。
半農半Xの提唱者・塩見直紀さん
耕作する田んぼでリラックス。夜8時就寝朝(?)3時起床という生活時間 |
「半農半X」=「田舎暮らし」ではない?
ガイド:「半農半X」って、耳新しい言葉ですが、どんな考え方なのでしょうか。塩見:半農半Xとは、「持続可能な農ある小さな暮らしをしつつ、天の才(個性や能力、特技など)を社会のために生かし、天職(X)を行う生き方、暮らし方」と、私は定義づけているんです。
ガイド:それって、「農業の傍ら好きなことをやって暮らす”田舎暮らし”」のことですか?
塩見:う~ん、似ているけど、ちょっと違う。田舎暮らしは、田舎が舞台で、田舎で暮らすことが目的だけれど、半農半Xは、都会でもできる、そこが違いますね。「小さな農」を暮らしに取り入れつつ、自分の大好きなことをテーマにして食べていくのが、半農半Xなんです。
「半」は「二分の一」じゃない
2反(20アール)の田植え。田んぼは様々なことを教えてくれる |
ガイド:おぉっ、じゃあ、隣町に畑を借りて、ベランダで「段ボールコンポスト」を育ててるガイドは、「半農半ライター」!?
塩見:そうそう!(笑) 「農」とは言い換えれば「ていねいに暮らすこと」であり、「センス・オブ・ワンダー」(レイチェル・カーソン)をもって生きることなんです。暮らしの中に農の視点を持つことで、「いつかは終わる生命体である自分」を意識することになり、それが、時間に対する考え方を変え、自然や他の生命や後世に思いをいたすことを可能にする。ひいては、食糧問題や環境問題の解決につながる、という考え方です。
ガイド:なるほど~。実はすごく壮大な考え方なんですね!
で、天職って?