同じスクールに通っていても、実力がつく人もいれば、まるで成果が上がらない人もいる。スクールで同じように勉強していても、TOEICのスコアが順調に伸びる者がいる一方で、スコアが頭打ちになってしまう者もいる。
同じ環境で同じように勉強をしながら、なぜ、明暗がはっきりと分かれてしまうのだろうか? スクールで英語力をのばせる生徒には何らかの特徴があるのか、エッセンス イングリッシュ スクール学校長、中村紳一郎先生に「伸びる生徒の条件」について話を伺うことができた。
- 伸びる生徒さんの特徴を教えてください。
中村先生:伸びる生徒の条件は2つあります。まず、そのうちの1つは目的をはっきり持っている生徒さんですね。半年以内に昇進の必須条件でとなっているスコアをクリアするとか、社費留学で必要としているスコアを選考期日までにとるなど、点数と時期を明確に意識している生徒さんは伸びます。
- 目標を数字にして具体化することが大切なんですね。では、もう1つの特徴は?
中村先生:英語はむやみにガリ勉しても、伸びるものではありません。正しい英語の習得方法に気がついてくれ、それを実践する生徒さんです。
- 正しい英語の勉強方法とは?
中村先生:英語を英語のまま理解するようにつとめることです。
- 英語のまま理解するとは、具体的にどのようなことですか?
中村先生:リスニングでは英語の音に頭を乗せることです。リーディングでも同様です。英語を日本語に置き換える日本語主義にしないことです。分からない表現があっても、全体として何を言っているのか意味をとる訓練を続けることです。これを実践できる生徒さんは確実に実力をつけます。
- なるほど。ですが、中学高校で、英語は一文一文訳すのが英語の勉強との思いこみがあり、これを修正するには勇気が必要と思いますが。
中村先生:そのとおりです。しかし、TOEICはコミュニケーションのテストです。受験英語のアプローチでは限界があります。何のための勉強なのか、方向性についてメスを入れなければ、頭打ちになります。英語の勉強に対して、意識を変えることが大切です。たとえば、テニスの指導書を読んでもテニスは上達しません。コートに立って、走って、ボールを打って初めて上達します。生に英語を聴いたり、読んだりするのが、テニスの練習と同じなんですよ。