宇宙・天体

オリオン座流星群の見頃は?方角や観察方法2019

明るい星が少ない秋の夜空に、華やかさを届けてくれる「オリオン座流星群」。2019年の見頃は10月22日未明です。ひとつでも多く流星をキャッチできるように、方角や観察方法など役立つ情報をご紹介します。

執筆者:景山 えりか

2019年の見頃は10月22日(火)未明

冬を代表するオリオン座

秋は、夜半を過ぎるとオリオン座をはじめとする華やかな冬の星座が昇ってきます。


毎年10月21日頃に活動のピークを迎えるのが「オリオン座流星群」です。流星の数は三大流星群ほどではありませんが、1等星と呼ばれる明るい星が少ない秋の夜空に、華やかさをもたらしてくれます。

2019年、オリオン座流星群の活動がもっとも活発になるのは10月22日(火)未明頃と予想されています。そのため、見頃(観察の絶好期)は、10月22日の未明となりそうです。
 
オリオン座流星群の放射点

流星群の放射点は、オリオンの右手首のあたりにあります


一般的に流星群は、放射点(流星が飛び出してくるように見える中心点)のある星座の名前で呼ばれます。
オリオン座流星群の場合は、放射点がオリオン座にあるということ。ですからオリオン座が地平線近くにいるときよりも、空高く昇っているときのほうが放射点も高くなるので、流星を見られる可能性がアップします。

オリオン座流星群が活動のピークを迎える10月下旬、オリオン座が南の空高く昇るのは、真夜中をとうに過ぎた頃。夜空に流星を探すなら、日付が変わってから夜明け前までがベストというわけです。

 

月明かりの影響と、見られる流星数は?

流星観察の条件として、月の存在も気になります。なぜなら、満月のように月が明るいときは、見える流星の数が激減してしまうからです。

2019年の場合、下弦の月が夜空で輝いています。肉眼で見られる流星数は、街灯りの影響を受けない暗い夜空でも1時間に10個程度にとどまるでしょう。また、市街地で観察する際には、「1~2個見られたらラッキー」というくらいの心構えで夜空を見上げるのがよさそうです。

 

観察に適した場所や見るべき方角は?

 1個でも流星をキャッチできるように、観察のポイントを3つ紹介しましょう。

・観察のポイント1 「外灯を避ける」
人工の灯りが目に入ると、見える流星の数はさらに減ってしまいます。観察場所は、なるべく外灯の少ないところが◎。灯りが視界に入る場合は、背を向けたり、手で隠すようにしてみましょう。明るい月に対しても、同様にするのがオススメです。これだけでも、流星をキャッチしやすくなるので試してみてください。

・観察のポイント2 「空全体を見渡す」
流星群を観察するとき、どの方角を見たらいいのか気になるかもしれません。ですが、方角を気にする必要はまったくありません! というのも、流星は空のどこにでも現れるからです。そのため、空の一点(ひとつの方角)を見つめるよりも、広く見渡しているほうが、流星をキャッチできる可能性が高くなります。なお、望遠鏡や双眼鏡は不要です。空を広く見渡すには、自分の目が一番です。

・観察のポイント3 「最低でも20分間は待つ」
瞳が周囲(夜空)の暗さに慣れるまでには少し時間がかかります。また、夜空を見上げた途端に、流星がすぐ目の前に現れるとも限りません。流星観察に焦りは禁物です。時間と心に余裕を持って、少なくとも20分間は空を眺めてみてください。この時期は、日中は暖かくても夜になると冷え込むので、防寒対策をしっかりとして流星を待ちましょう。

ほかにも、楽な姿勢で見る工夫や、安全確認、虫よけ対策など、夜空を見上げる場所に応じて観察環境を整えてください。
 
オリオンは、美男子で腕のいい猟師。

オリオンは、海神・ポセイドンの息子。今でいうイケメンで、腕のいい猟師です。


2018年以降、月明かりの影響を受けたり、流星群のピーク時刻が日中だったりと、観察条件の悪い年がしばらく続きます。だからこそ、流星と出合えたときの感激はひとしおです。宇宙広しといえども、同じ流星に出合うことは二度とありませんから、今回紹介した観察ポイントを参考に、流星との一期一会を楽しんでください。

※ 編集部にてデータ更新

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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