2016-17年秋冬ファッショントレンド~NYコレクションから
2016-17年秋冬シーズンのファッショントレンドは「ルール無用」が合い言葉になりそうだ。型にはまった着姿から抜け出して、もっと自由に大胆におしゃれとたわむれるという趣向だ。特大サイズや複雑ミックスなど、これまでの約束事を踏み越えるような冒険が相次いで提案されている。軸になるのは、着こなしを自発的に楽しむ気分。進んでリスクを取る態度がグラマラスでスリリングな装いに誘うシーズンが幕を開ける。
【CONTENTS】
Page 1:◆オーバーシルエット
Page 2:◆ドラマスリーブ
Page 3:◆ロッククチュール
Page 4:◆アシンメトリーリーン
Page 5:◆ランジェリーアウト
Page 6:◆ユーティリティーコンフォート
オーバーシルエット
◆MARC JACOBS(マーク ジェイコブス)
「ジャストフィット=おしゃれ」という常識が崩れる。本来のサイズよりも一回り以上も大きいオーバーシルエットは、見慣れたフォルムを揺さぶる。ボディーからあふれたアウターは肩からずり落ち、のどかに垂れ下がる。程よく身体から離れたウエアが空気をはらんで揺れ動く。過剰とも映る量感がボディーの輪郭をぼやかす。トゥーマッチぎりぎりの危ういバランスがファニーな着姿をもたらす。
これまでもメンズのアウターを羽織ったようなビッグシルエットはあったが、オーバーシルエットのボリューム感は計算された美シルエットがポイントに。着ぶくれやかさばりを嫌う感覚を逆手に取ったかのような、どっさりしたふくらみをあえて面白がるスタイリング。袖先がブラブラ遊ぶような超ロングスリーブは朗らかなムードをまとわせる。ボリュームたっぷりのスカートにも大人っぽい余裕と穏やかな表情が宿る。
(画像協力)
MARC JACOBS
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