田舎暮らし/田舎暮らしの街選び・物件探し

田舎の一戸建てを0円で手に入れて暮らす!?

「欲しいのは、やっぱり一戸建て。しかし、予算はしっかり抑さえたい」。住まいの確保は、田舎暮らしを実現したい人を常に悩ませる課題。今回は限りなく予算0円を目指すための、住まいの確保術をご紹介します。

堀江 康敬

執筆者:堀江 康敬

田舎暮らしガイド

「100%の田舎暮らしを実現するには、やっぱり一戸建て。しかし、予算はしっかり押さえたい」。こんなワガママな要望をクリアするための、住まいの確保術をご紹介します。限りなく予算0円を目指すために、家を買うか?借りるか?それとも自分で造るか……

前回ピックアップしたのは、「家づくりも楽しめるセルフビルド一戸建て」「全国の自治体が提供・支援する持ち家助成制度」「運んで・置いて・直ぐ暮らせるトレーラーハウス」「木の香が漂う木造校舎の再活用」等々。

今回は、新たに注目される、「小屋(タイニーハウス)」、「コンテナハウス」、「0円空き家」について紹介します。

フロなし、トイレなし、5平方メートルから始めるミニマムライフ「小屋(タイニーハウス)」

タイニーハウスでミニマムな生活

タイニーハウスでミニマムな生活

2015年、東京・虎ノ門に日本初となる「小屋展示場」がオープンして話題になりました。自分だったら「どういう住まいを建てたい?」「どんな風に暮らしたい?」「本当に必要なものはナニ?」という、従来の一戸建ての住まいの常識をひっくり返す、新発想の住宅展示イベントです。

会場には「基礎工事を必要としない自立構造」「大人のリアルプラモデル」「茶室のような佇まい」「究極のモバイル空間」「災害用避難シェルター兼用」「DIY 1畳ハウス」等々、何とも魅力的なコンセプトが飛び交っています。

セルフビルド・キットのシンプルな「小屋」で、50万円台から。完成品を設置するタイプでは200万円台というケースが多いようです。建具や材料の一部を、各地で集めた古材や廃材を使ったモデルもあり、建材を自己調達できれば一戸建を、限りなく予算0円で手に入れるのも夢ではありませんね。

リフォームして書斎を造るより趣味に没頭するための小屋を庭に建てようという、リタイアを切っ掛けにして自分の趣味を始めたい人たち。そして、平日は都会の賃貸で暮らしながら、休日には地方の安い土地を確保して小屋を建てるという若い世代が、興味津々で来場したとか。

設置面積は5平方メートルほど、手の届く範囲に全てがある。このサイズ感がミニマムな田舎暮らしを目指す人にとって、最初のケーススタディになるかもしれません。

参考サイト:SuMiKa 小屋市場>>


タフで、キューブな、田舎暮らしの基地づくり「コンテナハウス」

コンテナは田舎暮らしの基地になる

コンテナは田舎暮らしの基地になる

JR貨物で海上中古コンテナの購入ができます。耐震・防犯に優れ耐久性はバツグンで、荷物の保管や自治会の防災用具の収納、倉庫などでの活用にはオススメでが、一昔前まで「夏は灼熱、冬は極寒」と室内温度管理が難しいとされていました。

そこで登場したのが、店舗、事務所等として利用できるように基本構造を改造したコンテナハウス。断熱材を入れて壁、床、天井を張ることで環境を整え、プラス換気口を設けることで風通しを良くし、快適な換気が保たれるようになりました。

ネットで調べてみると、12ft(約5畳)程度で、コンテナ(箱のまま)で18万前後から、コンテナハウス(改造済み)で20~30万円から、販売されているようです。別途、輸送費が必要になります。

基礎工事が不要で、大型車両に搭載して簡単に移動することが可能。多額な解体費用がかかる既存の一戸建てと比べ、別の場所でそのまま活用ができて経済的。災害時の仮設住宅としても使える耐震性もあり、もしもの時も安心・安全です。

専門業者に依頼すれば、インテリアデザイン・設計から内外装の工事、メンテナンスまでやってもらえます。しかし、ココから田舎暮らしの基地として始めるんですから、是非とも家族と仲間とワイワイと、DIYでスタートアップを!

コンテナを「保管する・運搬する」ためだけではなく、「過ごす・くつろぐ・集う」ための空間に変身させましょう。

参考サイト:驚きの変身!貨物コンテナでつくった家いろいろ(Seven5)>>

見逃すな、先を越されるな、田舎の超レア物件「0円空き家」

無償譲渡の空き家を探せ!

無償譲渡の空き家を探せ!

全国の空き家は820万戸で過去最高となり、全国の住宅の13.5%を占めていることが分かりました(平成25年度/総務省統計局の統計結果)。増加する一方の管理が行き届いていない空き家が、防災、衛生、景観等の生活環境に影響を及ぼすという社会問題も起きています。

そんな中、都会より安い価格で自然に囲まれた住まいを求めて、空き家を(限りなく)0円で譲り受け田舎暮らしを始める若者が出てきています。数十年の風雪に耐えたきた空き家ですから、メンテナンスは必要ですが、彼らを常に悩ませる家賃という負担から解放されることは歓迎すべきことですね。

それでは、ガイドが見つけた超レア物件をどうぞ!(事業によっては募集が終了しているものもあります)

・森林のまちの、一部二階建ての車庫・庭付きの無償譲渡4DK。(数年の間に希望者が無ければ解体予定)
新着空き家02-031(北海道下川町)>>

・市有宅地を25年間有償貸付し、貸付期間満了後は無償譲渡します。
子育て世帯定住宅地貸付け事業(島根県雲南市)>>

・町が最大350万円かけてリフォームして、移住者に貸出します。
移住支援制度の紹介(山形県遊佐町)>>

・土地及び家屋(家屋内の物品すべて)を無償譲渡。有効に活用していただける方を探しています。
空き家情報>物件No.7(北海道愛別町)>>

・木造一戸建て家賃3万円、宅地面積400平方メートル。20年住めば住宅を、25年住めば宅地を無償譲渡します。
くらしまねっと>市町村別UIターン支援施策>美郷町>住宅・空き家>若者定住住宅(島根県美郷町)>>

田舎暮らしで、住まいに何を求めるかは人それぞれです。まずは今回紹介した「0円一戸建て」をベースに田舎暮らしをスタートしてみたらどうでしょう。

その土地に暮らすことで、「やっぱりココが素晴らしい!」と感じたら腰を据えることもできるし、「思っていたのと違ったな?」と残念な場合でも、「0円一戸建て」ならヒョイと新しい楽園探しに出かけることができます。

前回の記事もご参考に:田舎の一戸建をタダ同然で手に入れる>>

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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