スマートフォン/スマートフォンの選び方

話題のスマホ用Windows 10はどれだけ使える?

いよいよ日本でも発売が始まったWindows 10搭載スマホ。Windows 10搭載とはいえ、実際にインストールされているのはスマホ向けに作られた「Windows 10 Mobile」というOS。はたしてこのOSはiOSやAndroidと並ぶだけの実力があるのでしょうか?

中谷 仁

執筆者:中谷 仁

スマートフォンアプリガイド

Windows 10スマホってそもそも何?

Windows 10スマホとは、「Windows 10 Mobile」というOSを搭載したスマホのことです。 スマホ用のOSといえばAppleが開発している「iOS」、Googleが開発している「Android」が2大OSが挙げられますが、Windows 10 Mobileはこれに割って入ると期待されているOSなのです。

その名の通り、Windows 10をベースにスマホ用にカスタマイズされたOSなので、PCとの互換や連携機能が最大の強みとされています。Windows 10スマホは今年の11月末頃から登場し始め、Freetelやマウスコンピューターなどさまざまなメーカーが端末を発売しています。

マイクロソフト製の端末も存在しますが、今のところ日本での販売予定はありません。とはいえ、来年にもマイクロソフト製の新スマホが世界中で発売されるという噂もあるので期待して待っていましょう。

なお、今回はプラスワン・マーケティングから発売された「KATANA 01」というWindows 10スマホを利用してWindows 10 Mobileの実力を検証していきます。

Windows 10スマホには「Windows 10 Mobile」というOSがインストールされています

Windows 10スマホには「Windows 10 Mobile」というOSがインストールされています


ホーム画面は抜群に使いやすい

ホーム画面とはスマホのロックを解除したときに表示される画面です。iOSならアプリアイコン、Androidならアプリアイコンやウィジェットが並んでいます。Windows 10 Mobileの場合はホーム画面(スタート画面)にアプリアイコンを兼ねたタイルが並びます。

タイルにはアプリの新着情報やお知らせが表示され、アプリを起動しなくても情報をチェックできるようになっています。同様のことはAndroidのウィジェットでも可能ですが、設定がアプリごとに異なるのが厄介でした。機能やカスタマイズ性は高いのですが万人向きとはいえません。

また、iOSはアプリが並ぶだけなので新着情報をすぐに確認できません。通知センターで新着情報のチェックは可能ですが、わざわざ表示するのも面倒です。その点、Windows 10 Mobileならロックを解除してすぐに新着情報を確認できるのでとても便利です。

Windows 10 Mobileのホーム画面にはアプリのタイルが並んでいます

Windows 10 Mobileのホーム画面にはアプリのタイルが並んでいます


ストアアプリはまだまだ数が少ない

スマホの利点といえば、アプリをインストールして機能を拡張できるところです。Windows 10 Mobileにもアプリストアは存在し、アプリをインストールできます。しかし、アプリの数はiOSやAndroidに比べると極めて少ないです。これは利用者がまだ少ないOSなので仕方ありません。今後の増加に期待しましょう。

ちなみにこれまでのPCで使われていたEXE形式のプログラムも実行できません。せっかくのWindowsなのにこれは残念ですね。

Windows 10 Mobileのアプリストア。iOS、Androidでお馴染みのアプリもいくつかあります

Windows 10 Mobileのアプリストア。iOS、Androidでお馴染みのアプリもいくつかあります


オフィスアプリはiOS/Androidと大きな差はなし

ビジネスでスマホを利用する人にとってオフィスアプリは必須です。Windows 10 Mobileにはマイクロソフト製のオフィスアプリが付属するので、このことに関しては心配する必要はありません。マイクロソフト製だけあってOffice 2016との互換性もバッチリです。ただし、マイクロソフト製のオフィスアプリはiOS/Androidにも無償提供されており、機能に大きな違いがありません。オフィスアプリのためだけにWindows 10 Mobileを選ぶ必要はないでしょう。

なお、Windows 10 Mobileには「Continuum」という機能があります。これはスマホと外部ディスプレイを接続すると、画面表示がPCと同じようになり、マウスやキーボードが使えるというものです。PC感覚でオフィスアプリが使えるようになるのはWindows 10 Mobileの大きな強みですね。しかし、この機能を使うには高いスペックが要求されるため、日本で発売されている端末では今のところContinuumを利用できません。
Windows 10 Mobileでエクセルファイルを開いたところ。表示の崩れもなく、編集も問題ありません

Windows 10 Mobileでエクセルファイルを開いたところ。表示の崩れもなく、編集も問題ありません


iOS/Androidのようにクラウドサービスが活躍

iOSでは「iCloud」、Androidでは「Googleドライブ」が各種データの保存先として使われるように、Windows 10 Mobileでは「OneDrive」が各種データのバックアップ先として利用されます。撮影した写真の自動アップロードにも対応しており、機能的にとくに劣っている部分はありません。また、スマホを紛失した際には「iPhoneを探す」のようにクラウドサービスを利用して端末を見つける機能も備えているので安心です。

「電話を探す」機能を使えば、スマホをなくしても他の端末から探すことができます

「電話を探す」機能を使えば、スマホをなくしても他の端末から探すことができます


以上、Windows 10 Mobileの基本をザッと解説しました。

登場から間もないため、端末の選択肢とアプリの数が非常に少ないですが、OSとしてはiOSやAndroidにも引けを取らない使いやすさだと思います。

PCもスマホもタブレットも、すべてWindowsという日が来るかもしれませんね。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※機種やOSのバージョンによって画面表示、操作方法が異なる可能性があります。

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