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ジェーン・スー&雨宮まみ 「モチイエ女子」対談

女性とおうちの関係について考えるイベント「女子103人でおうちのこと考えてみよう会議」のゲストとして、ジェーン・スー、雨宮まみが登場。会場の女性とともに、理想の住まい、これからの暮らし方について、盛り上がりました。当日のトークレポートをお届けします。

執筆者:All About 編集部

モチイエ女子ってあり?爆笑トークレポート

女性が自分の家を買うこと――。

つい最近まで、ごく少数派で、特殊な人、例えば“一生おひとりさま”を覚悟した人の行動と思われていました。確かに、家は一生を左右する大きな買い物。でも、人生の多くの時間を過ごす自宅ってすごく大事な場所だから、もっと「おうち」について考えなきゃ。

2015年9月、東京・表参道で「女子103人でおうちのこと考えてみよう会議」(主催:モチイエ女子project 三井不動産レジデンシャル)が開かれました。ゲストとして、ジェーン・スー、雨宮まみが登壇。会場に集った女性とともに、女性と「おうち」の関係についてワイワイとトークを繰り広げました。突飛な案に爆笑しつつも、真剣にこれからの暮らしを考え、大盛り上がりをみせたトークショーの模様をお届けします。

今の暮らしは?

大盛り上がりをみせた「女子103人でおうちのこと考えてみよう会議」


ふたりの理想の暮らし方は?

司会:みなさんと一緒に「女子とおうち」の関係について考えていきたいと思います。みなさんはどのタイプに当てはまりますか?というアンケートで、会場には「賃貸一人暮らし」の方が一番多かったんですけども、おふたりはどうなのか気になるところなので聞いて行きたいと思います。まず、スーさんはいかがですか?

ジェーン・スー

ジェーン・スー


ジェーン・スー(以下、スー):わたしは賃貸一人暮らしですね。

司会:雨宮さんは?

雨宮まみ(以下、雨宮):わたしも2番(賃貸一人暮らし)です。

司会:やっぱりみなさん大多数のところに。意外っちゃ、意外な部分もありますけどね。

雨宮:(スーさん)持ってそうですよね~(笑)。

スー:いや~、ローン組めないですからね。友達で、30歳ぐらいでマンション買った子が何人かいるんですが、「今までで一番いい買い物した」とは言っていますね。好きな言葉は“繰り上げ返済”って言ってます(笑)。これまであまりよくわかってなかったんですけど、賃貸で借りるより広い部屋に住めるんですよね、買った人って。

司会:そうなんですよね。買ったほうが、(月の支払は)安いお値段でいい部屋に。

スー:そのへんの基礎知識もなかったので、タイミングを逃しちゃいましたね。でもこないだ、全部自分の望みを叶える賃貸は果たして月いくらなんだろうと思って、全部自分の思い通り駅も選んで、平米数も選んで、ウォークインクローゼット、浴室乾燥機、トイレウォシュレット、宅配ボックスがあって、リビングが何畳で…って、ネットの賃貸サイトで検索したら…家賃92万でした。無茶すぎる!

会場:(ザワザワ)

スー:おー、92万の部屋あるのーと思って。びっくりしましたね。住める人がいるっていう。借りるんだって。不動産の人に聞いたら、都内だと400万くらいの賃貸があるらしいですよ。

雨宮:昔住んでた家の近くにもありました。すっごいタワーみたいなのができて、そこの最上階が多分ワンフロアになってて、250万って言ってたかな。でも、めっちゃテレビに出てたから全然誰も借り手がいなかったんだと思います。

司会:スーさんは今、お歳は?

スー:42です。

司会:もう家は買わないっていう選択肢なんですか?

スー:いや、わたしのニワカ情報によると、オリンピックの後、マンションの値段が下がるらしいので。それを狙うかっていうところなんですけど。ローンが通ればの話ですが。じゃあ、そのときどんな物件を買うのが良いかはまだわかりません。転売できるところを買ったほうがいいとかいうじゃないですか?ちょっとかなり夢のない話なんですけど…。モチイエ女子にはまだまだ憧れますよ。もちろん憧れます。

司会:雨宮さんも賃貸一人暮らし、その理由といいますと?

雨宮まみ

雨宮まみ


雨宮:まぁ、ローン通らない問題があって…。ちょっと欲しいなというのはあったんですけど。あまり最初は考えてなくて、モチイエ女子の連載(「理想の部屋まで何マイル?」)を始めてからマンションギャラリーの見学をしまして、すごいんですよマンションギャラリー。スペクタルで家を推してくる。実際にギャラリーに入るじゃないですか、で、いろんなご説明をいただいて。まずイメージムービーみたいな、そこに住んだらどんな暮らしができるかというのをドラマ仕立てで、見るんですよ。いい感じの河川敷とかあって、素敵な感じだな~ってムービーが終わったら、スクリーンがパーっと上がって、その後ろにある壁がパカーっと割れて、そこにタワーマンションの模型がどーんと(笑)。

スー:すごい。

雨宮:わーっとなって、大変だぁ、と。

司会:一気に夢がひろがってそこで掴みたくなっちゃいますね。

雨宮:自分が、今どこにいて、なにをしてるのかわからなくなりましたね。

スー:それはすごいですね。

雨宮:買ってもいいのかな?みたいに思っちゃう。

司会:ちなみに検討とかは?

雨宮:そこはちょっと、お高いでしょう、みたいな物件だったのでアレだったんですけど。その後、中古のマンションでいいのを見つけちゃって。その時はすごく心が揺れて。

司会:やっぱりモチイエに対しては強い憧れといいますか、願いや思いはあるんですね。

雨宮:そうですね。あのときは本当に欲しかったですね。

自宅は誰にも邪魔されない、自分だけのパラダイス

司会:なんで、こんなにおうちって欲しくなるんだろうと思うんですけども。おふたりにとって、おうちって一体なんなのか。どうですか?すごくザックリとしているんですけども。自分にとってのおうちって、スーさんはどんな風に捉えてますか?

スー:もう誰の目も気にしないで済むので、完全オフができるところですね。人の目を気にしたりすることがなく。完全なるプライベートスペース。だって部屋のなかでは稽古後の力士みたいな格好のままでも、さっき行ったカフェのコーヒーの写真をSNSにポストしたら「お洒落じゃん」ってなるじゃないですか(笑)。自分の家っていうのは、ある種、社会と断絶されてる。そこがいいですね。

司会:じゃあ、スーさんにとっておうちというのは一番素の自分が出せる?

スー:そうですね。一番素に戻れるところですね。

司会:リラックスできる場所なんですね。雨宮さんはいかがですか?

雨宮:わたしはパラダイス。ほとんどスーさんがおっしゃったことと同じですけど、そういう時間がないと疲れるというか。

スー:疲れますよ。ひとり暮らし始めちゃうとやめられないですよね。

雨宮:よく「どういうサイクルでフリーランスの方って生活してるんですか?」とかって聞かれるんですが、絶対に言えないですね。

スー:あぁ~(納得)。

雨宮:ちょっと面白かったドラマとか一日で全話見たりとかして、徹夜して次の日一日寝るとか、そんなの言えない(笑)。

司会:実際、お二人は家で仕事されることも多いんでしたっけ?

雨宮:わたしは家で仕事してます。

スー:わたしは、仕事用にちっちゃい長屋の部屋を借りました。限界が来ました(笑)。家で仕事をしていると、気がついたら一日パジャマでいる日が続いて、仕事に支障が出てきたのと、いろんな仕事をやってるので、その仕事を全部ひとつのところでやると完全にカオスになって、休まるところがなくなっちゃって。

雨宮:家のなかにいてもいつも仕事が目に入るって、気になっちゃいますよね。

スー:そうなんです!

司会:じゃあ、家には仕事を持ち込まない?

スー:そうなりました。ようやく、家のあるべき姿になりました。

雨宮:それで切り替えできるようになりました?

スー:なりますね。あと無駄にファミレスに行かなくなりましたね。フリーだと、ファミレスで原稿書いてるとかってなっちゃうんですけど、そんなに行かなくなりましたね。

司会:おふたりはフリーでおうちで仕事されたりとか、家じゃダメだからファミレスに行ったり家を借りたりとか、あると思うんですけれど、会社勤めの方は、家を出て会社に行くという風な流れになる。おうちと働き方は、すごく結びついてると思うんですよね。

スー:わたしもサラリーマンだったときは、(忙しく働いてると)どんどん部屋が汚くなって、木曜日くらいに気分が鬱々としてきて。土日は休みたいのに、これを片付けないとまたなにかが無いとかが、起こってしまうっていう。で、よし!って一念発起してキレイにしたときの気持ちよさは最高なんですよね。床やシーツにアロマオイルとか垂らしたりして(笑)。お風呂にはバスソルトも入れて。

司会:働き方と生き方におうちは密接に関係してますよね。会場のみなさんは、おうちになにを求めているかな、と。

スー:リラックスを求めている人ってどれくらいいます?

会場:(挙手)

スー:ああ、ほぼ9割。刺激を求めてる人?いないですね(笑)。

司会:あとは、おうちが自分のステータスや自慢の一部とか、自分が働いたご褒美に部屋を飾りたいとか、キレイにしていたいとか。

スー:自分の世界をそこに実現したいみたいな方は? …ちらほらいますね。

司会:そういうのは、お二人もやられていますか?

スー:だいたい失敗しますね。おしゃれなポストカードを貼るじゃん。で、その前に服をダーっと掛けて、ポストカード見えない、とか。

雨宮:ポストカード、ポスターの類は…(笑)。

司会:私も絵を飾ったんですけど、賃貸で壁には穴を開けられないので床においたら、床に傷がついて。本末転倒、もうやめようと思ってすぐ片付けましたね(笑)。

スー:やっぱり難しいですよね。あとは、ソファにたくさんのクッション、憧れるけど…いらねぇっていう。やりたいんですけどね、飾りクッション。

司会:飾りクッションされてる方、いらっしゃいますか?

会場:(数名挙手)

スー:おお、いたいた。エリート。ソファ界のエリートだ。

司会:ちなみにみなさん、おうちにソファってありますか?結構いますね。ソファって家の悩みですよね。欲しいけど、狭い。おふたりはどうですか?

雨宮:わたしはないです。

スー:去年買いました。ヤバイですよ。もうソファ買ったらソファの上でしか生きてない。買っちゃったら最後です。楽だし、居心地もいいし。

司会:理想の暮らしの第一歩って感じがしますよね。

雨宮:ベッドの上にいるよりは、ソファの上がマシな気がしますよね。

スー:社会性が若干出てきますね(笑)。

夫婦で暮らす“二世帯住宅”が理想!?

質問

 

司会:先ほど聞いた「一人暮らしで住みたい」「誰かと住みたい」という質問、お二人は、どうですか?

スー:わたしは誰かと同じマンションに住みたい。同じ部屋より少し距離がある離れとか同じ敷地内の別の部屋が理想。

司会:雨宮さんは?

雨宮:わたしも、だいたいそんな感じです。可能ならばですけど、マンションの隣同士の部屋があったら、間に一個のドア付けておいてくれればそれでいい。お風呂場・キッチン完全別、二世帯同居みたいな。

スー:あ~、二世帯住宅に夫婦で住むって最高だと思うんですよね。最高の贅沢(笑)。

雨宮:ですよね。そんな物件作ったら、絶対結婚率も上がると思う。だって相手の部屋だと思ったら、掃除してなくても気になんないし、髪の毛落ちてるってイライラしなくてもすむ。あなたの部屋だからって。

司会:そういう部屋ってないんですかね。欲しいですよね。でも、それくらい誰かと住むっていうのはある程度の我慢とか、そういうのが必要なんですね。

スー:あと逆もあるんですよ、自分がトイレ使って、そろそろ掃除しないとトイレの汚い女って嫌だなって掃除したりとか。一人だったら、もうちょっと掃除しないでいけるんだけどな、とか(笑)。

雨宮:今だけは散らかしたままにさせといて、ってくらい疲れてるときもあるじゃないですか。そういうときに入って来ないでって、なれる状態がいいですよね。

司会:でもひとりで家を買うことよりも、誰かと家を買うほうがなんとなく現実的かなと思ったりもするんですが。

雨宮:ほんとですか?わたしの周りでは離婚して財産分与で揉めるってやつがあるから…、結婚するときに買うっていうのは…。

スー:共同名義にしてる人って少ないじゃないですか。基本どっちかの名義になってるので。“かりそめ”の家ですよ、自分の名義じゃなかったら。

モチイエ女子は現実的?

司会:(家を)買う借りる問題、モチイエ女子の響き、憧れ、現実的かどうか、どう思いますか?

スー:経済力があるんだったら、持ってたらいいと思いますよ。

雨宮:特に、この先、結婚とか誰かと一緒に暮らすっていう風なことがあっても、わたしとかスーさんみたいに“自分の家”がほしいって発想があるのであれば、持ってることはなんにもマイナスにならない。事務所にして使ってもいいし、貸したりももちろんできるし。あって困るものではない。

スー:わたしの普通のサラリーマンの友だちも、35歳くらいのときに一念発起で、突然マンションを買って、どうするのと思ってたんですけど、38歳くらいで結婚するときに、それを売って。ちゃんとリセールバリューのある物件を買っていて、こっちがぼんやりしてる間に賢いなと思うんですけど、損をせずに、結婚してまた新しいところを買ってって。一回買い始めると転職と一緒で、またそれ売ってこっちの賃貸でなんとかとかやり始めるんですよ。

司会:そんなことできるんですか。

スー:一番びっくりしたのは、41歳で結婚した女友達が、いままでの貯金で投資用のマンションを一括で買ったこと。そうするとオーナーになって家賃が入ってくるから、何年後には利益が出始めて…って計画して。その投資用のマンションは修繕積立金が貯まってるので、建て替えることになったらまた利益が出て…と。いつの間にこんな勉強してたんだと。結構、みんな考えてるんですよね。

老後はみんなで、チェンマイに移住するしかない

モチイエ女子

 


司会:最後は、これからの暮らし方・住まい方について、考えていきたいと思います。スーさん、これからどんな風に生きて過ごして暮らしていきたいと思いますか?

スー:平和に(笑)。えぇと、ごめんなさいね、20代30代の方にはヒリヒリする話だと思うんですけど、40過ぎると途端に老後のことを考え始めるんです。医療費入れた生活費を年間300万でおさえたとしても、65歳から20年生きちゃったら、6000万いるんですよ。年金は期待できないし、そんなの絶対無理じゃないですか。

雨宮:絶対無理ですね。

スー:そこで、チェンマイ(タイ)ですよ。わたしの『貴様女子』(『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』)っていう本で、公団を全部買い取って、大人の女子校やるんだ、同潤会アパートもう一回やるんだって書いたんですけど、それもちょっともう厳しいと。お金は貯まらないから、もう貨幣価値を変えるしかない。みんなでチェンマイに行くか、もしくはもう一回北海道を開拓しようと(笑)。地震の少ないところを調べて、そこにもう一回女だけで開拓しに行こうと。もちろん男がいる人はいいんですよ、旦那がいても彼氏がいてもいいんですけど、主導権はこっちでやらしていただいて。申し訳ないんですけど男性の方たちは同行するんだったら、どうぞという話はしてますね。

雨宮:除雪系の免許とかとっておいたほうがいい感じですね(笑)。

スー:初めて女が可愛いとか若いじゃなくて、今までの仕事何やってきたってので判断されるようになると。そこに参加するにはなにかしら手に職がないとダメなので。味噌汁何十分で何人分作れますとか。一食250円でいけますとか。

司会:わたし、これからの暮らし方ってもっと楽しいことを意識して聞いたんですけれど、スゴイ答えが返ってきてびっくりしてます(笑)。

スー:そういう、ぼんやりした話は30代で終わったの。40過ぎたらいきなり老後の背中が見えてくるんで、リアリティのある話になるんですよね。だって6000万なんて貯められるわけない。

雨宮:フランフランで夢見てるのは、30代で終わり(笑)。

スー:腐って乱れるの方の、“腐乱腐乱”ですよ、もう。

会場:(笑)

スー:これからは少ないお金とは言わないですけど、少しダウンサイズしても楽しいっていう状況をどうやって作るかというと、さっき言った土地とか建物っていうのはお金と直結してくるんですよ。でも友達は、お金と直結しない唯一の財産なので、大事にしたい。だって、近所に友達が住んでるとちょっと楽しかったりするじゃないですか。あれを作る、コミューンを作っていくことが大事じゃないかと。

司会:雨宮さんはいかがですか?

雨宮:欲しい中古マンションを見つけたときに、神戸に住んだらどうなのかと一回移住を考えたんです。そのときもすごく考えちゃったのは人間関係ですね。

スー:やっぱりそうですよね。

雨宮:神戸、関西方面にも友達がいないわけではないですけど、やっぱり東京の友達とはなかなか会えなくなるので。予算が潤沢にあれば、新幹線で東京と行ったり来たりというのは、わたしは全然いいんですけど。家が2個あれば一番いいんですけどね。でも、40歳が射程範囲に入ってくると急に考えますよね。ハッて我に返りますよね。それまでは、ふわっと“お金持ちと結婚するかもしれないし”みたいなことを、何割かは思ってたんですけど。

司会:心のどっかにありますよね。

スー:ないよ。もう辞めたほうがいいよ。早くマンション買ったほうがお金持ちになれる。旦那はリセールできないからね。お金は降ってこないっていう。

司会:何歳くらいで気付くものなんですか。

スー:わたしは40で。

雨宮:わたしは38歳、いまですね。

スー:あ、死ぬな、みたいなのがちょっとわかるんですよ。30代が終わるまではどっかで死なないって思ってたんですけど、40になると初めて死がリアリティをもってくる。

雨宮:(寿命は)80って考えたら半分なんだけど、なんとなくもう一年の感じでいうと9月くらいまで終わったな、みたいな感じになるんですよね。

スー:ここから子ども作ってとか、なかなか難しいので。そしたら貨幣価値を変えるしかないな、と。(新国立競技場の)ザハ案が却下になったので、潰す予定だった霞ヶ丘団地が残るんですよ。福島から避難してる方もいると聞いたことがある。あそこを建て替えて独居女老人の館にしたら最高ですよ。庭でバーベキューやって。

司会:スーさんそういうの率先して作ってください。

スー:なんとかしてNPOにして、国から改修マネー持ってこないと。そういうのを企業さんと協力して、そういった新しい住まいをね。

司会:いくつか今日プロジェクト立ち上がりましたね。独女のやつと、夫婦だけど二世帯で暮らす住宅。

雨宮:こういう話をしてると暗い話に捉えられがちですけど、そうじゃなくて、ちゃんと働いて、これまで一生懸命に生きてきたわけじゃないですか。だから、この先の人生が楽しくないとイヤなんですよ。仕事もほどほどにして、老後は楽しく生きたいな、っていうのがあるから、それを実現するにはどうしたらいいかって考え始めると、こういう案が出てくるんですよね。

スー:決して暗い話ではなくて。多分、同世代の方はわかっていただけると思うんですけど。お若い方は「うわー、そんな話になるんだ」っていうのではなくて、全然コレは楽しい話なので。

雨宮:夢がないと思われるかもしれないけど、そうじゃなくて、夢をどうしたら現実にっていうのを考え始めたときの着地案なので。チェンマイとかも。

スー:俺達のチェンマイ(笑)。その時の国の情勢にもよるけどね。

司会:みんなで行きたいですよね。いまの話を聞いていると、自分だけで考えると暗く、不安になっちゃうんですけど、前向きに考えて行くことってすごく大事。

スー:できることなら結婚したほうが人生勉強にはなるんだと思いますけどね。そこで失敗しても温かく迎え入れるけど、最初から”結婚しない”って決める必要はないのかもしれません。

司会:でも、生きていく上で、スーさんがいると安心しませんか。

スー:さぁ、そろそろ壺を売る時間がやってきましたね(笑)。でもわたしこんなこといっておきながらサラッと結婚したりしますからね。やってやるから、って言っておかないと、勝手に「独身女性の期待を一身に背負った代表者」みたいに言われちゃうんで、すぐに。

雨宮:それ言われますね。あいつ独身じゃなくなったから、この仕事は無かったことにみたいになっちゃうのは困っちゃいますね。

スー:ライフステージで暮らし方が変わるって話は、誰にでも言えることだと思うので。結婚している人だって旦那が先に死んじゃうとかあるから、そこは柔軟に、わたしはこうとか決めないほうがいいと思いますね。


●ジェーン・スー:作詞家・コラムニスト・ラジオパーソナリティ。生粋の日本人。著書「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」で第31回講談社エッセイ賞を受賞。土岐麻子アルバム「Bittersweet」ではコンセプトプロデューサーもつとめた。TBSラジオ「ジェーン・スー 相談は踊る」(土曜19:00~21:00)では、毎週リスナーから届く様々なお悩みを受け止め続けている。

●雨宮まみ:ライター。編集者を経てフリーのライターになり、女性としての自意識に向き合った自伝的エッセイ『女子をこじらせて』(ポット出版)を上梓、「こじらせ女子」が2013年度の新語・流行語大賞にノミネートされる。 モチイエ女子webにて、コラム「理想の部屋まで何マイル?」を好評連載中。

●取材協力:モチイエ女子web|女子と住がもっと近づくwebサイト
http://www.mochiiejoshi.com/mj/

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