世界遺産/ヨーロッパの世界遺産

イスタンブール/トルコ(5ページ目)

ローマ時代の遺構や新市街の近代的ビル群がヨーロッパを思わせる一方、活気あふれるバザールや巨大なモスクがアジアを彷彿させる不思議の街イスタンブール。今回はヨーロッパとアジアの架け橋、トルコの世界遺産「イスタンブール歴史地域」をご案内しよう。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

イスタンブールへの道

青のタイルやステンドグラスが美しいブルー・モスク。1日5回、いまもここで礼拝が行われている ©牧哲雄

青のタイルやステンドグラスが美しいブルー・モスク。1日5回、いまもここで礼拝が行われている ©牧哲雄

ドルマバフチェの近くにあり、夏の離宮として使われたチュラーン宮殿。宮殿の一部はチュラーン・パラス・ケンピンスキーというホテルとして開業されている ©牧哲雄

ドルマバフチェの近くにあり、夏の離宮として使われたチュラーン宮殿。宮殿の一部はチュラーン・パラス・ケンピンスキーというホテルとして開業している ©牧哲雄

■エアー&ツアー情報
イスタンブールへはトルコ航空が直行便を運行しているほか、ヨーロッパ各都市やドバイなどを経由する便が多数出ている。格安航空券で6万円前後から。ツアーは6日間10日前後から。

■周辺の世界遺産
近郊の世界遺産としては、イスタンブールの南80kmほどにある「ブルサとジュマルクズック:オスマン帝国発祥の地」、北西200kmの「セリミエ・モスクと複合施設群」、東300kmの「サフランボル市街」などが近い。

トルコへのツアーで人気なのは、「イスタンブール歴史地区」「ヒエラポリス-パムッカレ」「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群」という3件の世界遺産を巡るもの。古都、古代遺跡、自然遺産をバランスよく見ることができる。もちろん個人旅行で訪ねるのも難しくない。

この3件を個人で回る場合、「エフェソス」「トロイの古代遺跡」「ペルガモンとその重層的な文化的景観」「チャタルホユックの新石器時代遺跡」「クサントス、レトーン」なども遠くない。

 

イスタンブールのベストシーズン

iスタンブールを1,600年の間支えたテオドシウスの城壁 ©牧哲雄

東西からの圧力に脅かされ続けたイスタンブール。こちらはその歴史を支えたテオドシウスの城壁 ©牧哲雄

冬の最低気温は0度近くにまで落ち、夏の最高気温は30度近くにまで昇る。雨季は冬の10~3月だが、降水量はそれほど多くない。

ただ、一緒に訪れるであろうカッパドキアやパムッカレの冬はとても厳しい。最低気温はマイナス10度を下回るし、雪が降ると石灰棚や奇岩群が雪で覆われてしまって魅力は半減する。もっともそれはそれで見ものではあるけれど。

世界遺産基本データ&リンク

ブルー・モスクの夜景。新市街も旧市街も夜景が本当に美しい ©牧哲雄

ブルーモスクの夜景。新市街も旧市街も夜景が本当に美しい ©牧哲雄

旧市街から眺めたガラタ地区。上部にある塔が高さ67mのガラタ塔。金角湾の入り口を守るためにこの場所には東ローマ帝国時代から塔があったようだが、この塔は1338年に建築されたもの ©牧哲雄

旧市街から眺めたガラタ地区。上部にある塔が高さ67mのガラタ塔。金角湾の入り口を守るためにこの場所には東ローマ帝国時代から塔があったようだが、この塔は1338年に建築されたもの ©牧哲雄

【世界遺産基本データ】
登録名称:イスタンブール歴史地域
Historic Areas of Istanbul
国名:トルコ共和国
登録年と登録基準:1985年、文化遺産(i)(ii)(iii)(iv)

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