12年ぶり!ホンダ入魂の新開発スクーターDUNK
ホンダが販売を開始した50ccスクーター「DUNK」。広報の方に聞けば、2002年のTODAY発売以来12年ぶりの新型スクーターだということです。22歳で普通自動二輪の免許を取得して以来、ほとんど50cc原付に乗る機会がほとんどありませんでしたが、大学時代日常の足はもっぱら50cc原付でした。当時は「ZOOMER(ズーマー)」や「Bite(バイト)」など、新型の50cc原付がリリースされるなど、原付市場も勢いがあり年間販売台数も54万台規模でしたが、年々減少傾向にあり2013年には23万台規模と半分以下になってしまいました。一方で原付2種クラスは日常の足として認知され始め、販売台数を伸ばしています。
このような背景から、原付2種の新型スクーターのリリースはあっても、最近は50cc原付のリリースがありませんでした。ホンダが12年ぶりにリリースした渾身の50ccスクーター DUNK。その魅力を都内を走行しながら体感してみました。
なんと言っても魅力は50cc版 eSPエンジン
DUNKのプレスリリースが出された際に、私がもっとも注目したのはエンジンです。環境性能や動力性能に優れたホンダが最も力を入れている、eSPエンジン(※)が搭載されています。※eSPとは、enhanced(強化された、価値を高める) Smart(洗練された、精密で高感度な) Power(動力、エンジン)の略
私が個人的にこのエンジンの優れた点だと感じているのは、フリクションの低減により優れた燃費を実現し、エンジン出力のロスを減らすことでハイパワーを実現していることです。エンジンで出力したパワーは最終的にリアタイヤを通して路面に伝えられ、バイクは前に進んでいます。
しかし、リアタイヤに到達する前に、様々な箇所でフリクション(摩擦)が生じて、エンジンで出力したパワーの全てを伝えきることが出来ません。しかし、最近はフリクションロスを減らしてエンジンの出力を出来るだけロスしないように路面に伝える技術が開発されてきています。
ホンダはeSPエンジンを125ccのスクーターPCXに搭載しました。PCXはもともと人気車種ではありましたが、更にeSPエンジンを搭載し、動力性能、環境性能ともにグレードアップした車両になりました。eSPエンジンはPCXに搭載され、一般のユーザーに認知されることで評価の高いエンジンとなりました。そのeSPエンジンの50cc版がDUNKに搭載されるのです。これが最大の魅力と言っても過言ではありません。