桐谷さんがNISAで狙うのは「高配当+優待のある」銘柄
桐谷さんがNISAで狙う銘柄は……
NISAのメリットといえば、なんといっても、投資の利益にかかる税金が非課税になること。通常支払うべき利益の20%がそのまま得られるわけですから、これを利用しない手はありません。
しかし、「NISAを最大限に活用するには、これまでの優待銘柄の選び方から少し視点を変える必要がありますね」と、桐谷さん。
「せっかく利益が非課税になるのですから、NISAでは値上がりが期待できる銘柄を選びたいもの。優待の充実度をメインに考えるより、まずは高配当が見込めるかどうかを重視して選びましょう。それに加えて優待の充実している銘柄を買うのが一番おトクだと思いますヨ」
桐谷さんの基準は以下の3つ。
1.割安な株であること。株の割安度を測る指標であるPBR1倍以下、PER20倍以下
2.配当利回りがいいこと。基準は3.5%以上
3.優待が充実している
これらを踏まえて、セレクトしたのが以下の銘柄――。さっそくチェック!
「アプライド<3020>は、九州を地盤としたパソコンショップを展開する会社で配当が4.25%もあります。優待もいろいろ選べて便利。私は乾電池をいただいています。タナベ経営<9644>は、配当が4.13%で優待は3000円の手帳。毎年手帳を買っている人にはいいのでは?ゲームカード・ジョイコホールディングス<6249>もおススメです。配当は3.96%で、2000円のカタログギフトが貰えますよ。また、意外なところでは、鹿児島県を地盤にした学習塾の昴<9778>。配当は3.69%で、これまで優待のりんご3キロに惹かれて買っていたのですが、5000円の学習塾の券もついてくるんです。これまで塾の優待は使い道がなく、捨てていましたが、ネットの金券ショップで2100円で売れることが判明!ヤフオクだともっと高いみたいですね。配当が高い上にリンゴがついて、さらに金券が売れるとなれば、断然高利回りになるわけです」
NISAの上限枠は100万円。上手に活用して、賢くトクをしたいものです。
★桐谷さんが注目するNISA銘柄まとめ
●アプライド<3020>
権利確定月 3月
株主優待ポイント付与
100株以上 2000ポイントなど。
自社グループ店舗およびインターネット通販で利用可のポイント。
株主通信掲載商品と交換可。1ポイントで1円相当
●タナベ経営<9644>
権利確定月 9月
100株以上 3000円相当の「ブルーダイアリー手帳(オリジナル革表紙)」
●ゲームカード・ジョイコホールディングス<6249>
権利確定月 3月
100株以上 カタログギフト 2000円相当など
●ユニーグループ・ホールディングス<8270>
権利確定月 2月
100株以上 自社グループ商品券または、自社開発商品詰合せ(食品等)各1000円相当など。
●昴<9778>
権利確定月 2月 8月
1000株以上 2月のみ 優待券5000円相当(自社運営各教室で利用可)。8月のみ青森県産りんご3kgなど。
●スクロール<8005>
権利確定月 3月 9月
100株以上 500ポイント(自社カタログ、自社子会社運営インターネットショッピングサイトで使用可能)など、株数によってポイント増。
●レック<7874>
権利確定月 3月
100株以上で2000円相当の自社製品詰合せなど。
●アルビス<7475>
権利確定月 3月 9月
1000株以上で各1000円相当の自社グループ商品券または北陸地方名産品など。
1949年広島県出身、将棋棋士・投資家。日本テレビ系のバラエティ番組『月曜から夜ふかし』で現金を使わず、株主優待のみで生活をする姿が話題になった。現在はテレビ、雑誌、書籍などで幅広く活躍し『桐谷さんの株主優待生活』など著書多数。
★次は6月に桐谷さんが注目する銘柄について教えていただきます!
取材・文/西尾英子 撮影/松本英明 パネルデザイン/引間良基